タイポグラフィの基本(3)〜タイポグラフィを分析してみる(1)〜

こんにちは。ANGEL VIBESです。私の推しのタイポグラフィも含めお話してきましたが、皆さんは気に入ったタイポグラフィのコレクションはできましたか?
こんなタイポグラフィをやってみたい! というデザインが、そろそろ見つかってきたかと思います。そこまでできたら、そのタイポグラフィがどういった成り立ちになっているか分析してみましょう。そうすれば、タイポグラフィの腕は段々身について来ますよ。

 

分析してみましょう

いい感じだと思ったタイポグラフィを見つけたら、そのレイアウトを分析してみましょう。
ちょうど、いい感じのタイポグラフィがあるので、例にしてみますね。写真は、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催された「ベルギー奇想の系譜〜ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで〜」という展覧会のチケットです。使用済みなので右側が切り取られてますが、いい感じだと思います。

「ベルギー奇想の系譜」使用済みチケット

どんなレイアウトでも、まずこの部分をチェックしてみてください。
・「塊」とその配置
・構成要素の「大・中・小」
・文字の大きさ
タイポグラフィは上記の点がうまくできているかどうかが基本中の基本、これらがうまいことできれば、基本のデザインは成立します。

写真の「ベルギー奇想の系譜」チケットのタイポグラフィについて分析してみたいと思いますが、その前に、これらのチェックポイントが何なのかついて、説明しておきますね。

 

「塊」とその配置

タイポグラフィは文字の「レイアウト」によって成り立っています。「レイアウト」は文字も含むグラフィックの要素(写真やイラスト等)の配置・構成です。ポスターなどをよくよく見てみると、画面においてグラフィックの要素がいくつかの「塊」になっており、「塊」が配置されていることに気づくでしょう。
配置された文字要素の「塊」をよくよく観察してみてください。タイトル周り、コラム、キャッチーコピーなど、それぞれの伝達内容によって「塊」になっていませんか? このように、文字要素を伝達内容によってそれぞれの「塊」にして画面を構成するのは、視覚的に伝わりやすくするためです。例えば、重要事項〜ちょっと重要な事項〜知りたい人だけ読む詳細説明、というのがぱっと見で解るビジュアルであれば、情報が理解しやすくなるということです。

 

構成要素の「大・中・小」

上に述べたように、レイアウトされているグラフィック要素の「塊」は、それぞれの伝達内容によってまとまっています。
では、この「塊」の大きさに着目してみてください。「大・中・小」に分けられていますね。
さらに「大・中・小」について「塊」の中を観察してみましょう。まず、グラフィック要素の「塊」の大きさは「大・中・小」になっていますが、その「塊」の中で、文字の太さや大きさに強弱があり、さらに「大・中・小」があることに気づくと思います。

 

文字の大きさ

画面の文字全体を観察してみてください。文字の大きさにも「大・中・小」の強弱がありますね。強調したい文字部分は大きさを大きくしたり太くしたりします。強調しない部分は、逆に小さくしたりします。このように、文字に視覚的な強弱をつけることで、ぱっと見で伝わりやすくなります。
そして、文字部分の用途によっては、それに合った適切な大きさになっていることも必要です。雑誌などの例えば何かのコラムといった文章中心のページでは、本文として読みやすい級数(=Q数)にしたりもします。平均値はだいたい13級(およそ9ポイント=9pt)ぐらいです。本文を13級とすると、写真につけるキャプションは10級以下ぐらいが無難です。

 

文字の大きさを測る

本当かな? と思う方は、そういった雑誌、気になったリーフレットやポスターなどの文字の大きさをいろいろと測ってみてください。
ただ、AdobeIllustratorなどDTPのデータなら調べられるとして、紙に印刷された文字はどうすればいいのだろう・・・という方、ご安心を。写植級数表で測れますよ。写植級数表は、透明なフィルムにマスが印刷されている道具で、DTPが始まる以前から文字の大きさを測る道具としてデザイン業界などで使われて来ました。今となっては、この写植級数表が用いられる場面は、少なくなってしまったでしょうけれども、まだまだ役に立つ道具です。
私が持っているのは、IZUMIYA製(株式会社いづみや=現在の株式会社Too)。社名が変わり、Too自体ももう製造していないようですが、レター社など他のメーカーの写植級数表は現在も売られています。
 

IZUMIYA製の写植級数表。ずいぶん黄ばんでしまいましたが、まだ持っています

 

文字の上に重ねて大きさを測ります。1行目は16級程度ということが解ります。

 
さて次は、「ベルギー奇想の系譜〜ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで〜」のタイポグラフィについて具体的に分析したいと思いますが、それは次回!

 

まとめ

タイポグラフィでチェックする部分は
・「塊」とその配置
・構成要素の「大・中・小」
・文字の大きさ

ではまた!

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