コンテンツへスキップ

こんにちは。ANGEL VIBESです。
前回も、フォントデザインの作業動画を公開していることをお知らせしましたが、その進捗状況です。

Glyphsでの作業がひととおり完了し、フォントデータを書き出してついに完成しました。
Adobe Illustratorを使用しベクターデータを作りGlyphsでフォントデータ化する方法の場合、Glyphsを起動してからの作業より、イラレを使っている時間の方が長いかもしれませんね。今回は特に、手書き感を出そうとしたためか、イラレの作業で試行錯誤が続き、ちょっと時間がかかりましたね。

今回の完成編はこんな感じです。

この、フォントデザインの作業動画のシリーズは、14回で完結しました。

フォントが完成しましたので、今後はあらためてそれぞれのフェイズについて詳細に解説をする予定です。

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。
先日、フォントデザインの作業動画を公開していることをお知らせしましたが、その進捗状況です。

現在、Adobe Illustratorでフォントの元となるベクター画像を作るところまで完了し、その画像をGlyphsに移すための下準備作業を始めたところです。

こんな感じです。

【フォントデザイン】レトロ感ある仮名フォントが完成するまで(10)〜Glyphsにベクター画像を移すための下準備(1)〜

こちらのブログでも解説してきた作業ですが、実際にどんな様子で作業をしているのかちょっと覗いて見ませんか? 「ああなるほど、こういうことか」などという発見があるかもしれませんよ。

まだ先になりますが、フォントが完成した際には、あらためてそれぞれのフェイズについて詳細に解説をする予定です。

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。
フォントを作るには下絵やアイデアスケッチは必要です。中には、頭の中に明確なイメージを描くことができて、下絵ナシでデザイン作業を始めてしまうベテランの方、下絵ナシの方が作業がしやすいという方もおられます。
とはいえ、慣れないうちは無理をしない方が良いでしょう。とりあえず、下絵を作成しスキャニング→Adobe Illustratorでトレースをしていく手法で、デザインするのがベターだと思います。
このサイトでは、Adobe IllustratorでトレースしたベクターデータをAI形式で保存し、フォント作成ソフトに取り込んで(それはGlyphsでもFontographerでも)、フォントデータを作る方法を説明してきました。デザインを決めて下絵を作成する方法も説明しましたが、下絵の様式は一つではありません。今回は、ちょっと悩みどころかもしれない、フォントの下絵についてのお話です。

 

フォントのデザインイメージと下絵

フォントの下絵の作り方は、「フォントの作り方(3)」「フォントの作り方(15)」で説明しました。
しかし、もしかすると、下絵を作成する段階で戸惑いが生じてしまってる方もおられるかもしれませんね。どのような手法で下絵を作るのかというのは悩みどころではあります。私の場合ですが、下描きした下絵とデザインしたいイメージとに乖離がある感じがして、どうにもしっくり来ない時があり、ちょっと悩んだことがあります。

 

フォントのイメージの様式に合わせた下描きの手法

いろいろ考え試行錯誤しましたが、フォントのイメージの方向性に合わせて下描きの手法を変えた方が良いようです。私の場合ではありますが、その方がイメージとに乖離が少なくなりました。
フォントの元になる文字を作成し、一式の様式となるタイプフェイス(書体)にするためには、文字の共通パーツとなるエレメントを組み合わせていくことになります。スタンダードなフォントの多くは、そのようなタイプフェイスによるデザインです。
一方で、エレメントの組み合わせに頼らない、手書き感を活かした「書き文字」というフォントのジャンルもあります。現在では「書き文字」ばかりを集めたフォントの書籍があったりするぐらいで、こちらも現在流通するフォントとしてはかなり種類があると言えそうです。上のエレメントを組み合わせてデザインするタイプフェイスが緻密であれば、こちらはストロークによる「味」を生かしていて直感的であると言えるでしょう。なお、「書き文字」についての歴史は古く古代に遡ることができますが、そのお話は、またの機会にしますね。

現在流通しているフォントのイメージの方向性を大別すると、
1. エレメントの組み合わせでデザインされた「緻密タイプ」
2. 手書き感を活かした書き文字等の「直感的タイプ」
この2つのタイプがあります。これら2つの様式に合わせ、下描きの手法を変えた方がイメージ通りになる場合もあるようです。

 

「緻密タイプ」は下描き用紙を使う

以前に紹介してますが、「緻密タイプ」は、碁盤の目がある下描き用紙に鉛筆等で描いて下絵を作成→それをスキャンしてトレースする、この手法でだいたいはカバーできるかと思います。
ちなみに、その際に用いる下描き用紙はこちら。DLして自由にお使いいただけます(なお、この下描き用紙をそのまま販売することは禁止します。念のため。)。

下描き用紙はこんな方眼紙です。

こんな感じで下描きをしていました。

 

「直感的タイプ」は下描き用紙を使わない

手書き感を生かした「直感的タイプ」のフォントですが、碁盤の目がある下描き用紙に鉛筆等で下描きをしてしまうと、どうにも整いすぎるというか、手書きの勢いや「味」が失われる場合があります。そんな場合は、下描き用紙を使う必要ありません。もっとラフに描くなど、落描き的に好きな紙に描いた文字を、そのままスキャンしてAdobe IllustratorのAIドキュメントにレイアウトしてトレースしていただいた方が、描いた線が生き生きしたタイプフェイスに仕上がります。

こちらは、ネタ帳に描いたラフ画をそのまま下絵にしています(私がデザインしたフォント「マカロ」の下絵です)。



こちらは、画用紙に描いたペン画を下絵にしています(私がデザインしたフォント「ほおずき」の下絵です)。

 

私の場合ですが…

私の場合、という前提はありますが、下描きの手法を変えることでイメージしたフォントにより近づけることができる、ということは言えそうです。
もし、下描きのことで悩んでる方がおられましたら、一度試してみても損はないと思いますよ!

 

まとめ

  • フォントのデザインの様式に合わせて下描きの手法を変えるとイメージに近くなる(個人差アリとは思います)
  • エレメントの組み合わせでデザインする「緻密タイプ」は下描き用紙を使う
  • 書き文字等の手書き感を活かした「直感的タイプ」は下描き用紙を使わない

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。「字詰め」は、グラフィックデザインにおいて重要な要素であるとお話してきました。単純化した形が三角形になる文字の周りは、アキが出やすいので要チェックということでしたね。
適切な字詰めのためにはコツが要るわけですが、その辺りについて、もう少し詳しくお話しておきます。

 

「適切な字詰め」とは?

前回に少し触れましたが、「適切な字詰め」とは、文字部分を全体的に見て、文字間のアキのバランスが整っている文字の配置です。アキが、どこかの部分だけ詰まって見えたり、逆に間が空いて見えたりしないよう、バランスが良い状態にまで調整して適度な間(ま)をとります。そのためには、文字を単純化して◯、△、□として捉えて調整してみようということでしたね。
「適切な字詰め」を覚えてしまえば、今度はあえてタイトル周りだけはキツキツに詰めてみたり逆にゆるゆるにしてみたり、そして本文は、通常の詰めにしておいたり、レイアウト全体で字詰にメリハリを効かせたタイポグラフィができるようになります。
ただ、その文字間のアキの「バランスが整った状態」がいまいち判らない、という方もいらっしゃるかもしれませんね。でも心配はありません。日頃から「バランスが整った状態」の文字のレイアウトを見るようにしていれば、自然に判るようになります。

 

「バランスが整った字詰め」の参考資料

ロゴタイプやタイトル部分の字詰めについては、日常的に目に入るものは気にして見るようにしておきましょう。本屋さんに行って、本や雑誌に載っているロゴタイプやタイトル部分をチェックしてみるという手もありますね。ネットで探しても良いでしょう。
それから、以前もお話した基本の基本です。自分の足で歩くこと。ナイスな字詰めを求めて、リーフレットやフリーペーパーを収集したり写真をとったりしに、お出かけしてみましょう。
とにかく、いいな! と思ったロゴタイプは覚えておきましょう。ネタ帳にメモしておいて、後で眺めてみると、気がつくことがあったりするものですよ。
一方、本文の部分については、インターネットが始まってからの問題もちょっと抱えてます。ネットの記事の本文は、90年代末頃に比べると、随分きれいな字詰めが実現するようになりました。でも、私はぬるさを感じています。私ぐらいの世代は電算写植の文字を見て育ってしまったので、そうならざるを得ないのです。Webデザインにおける本文は、手動での詰めがない、プログラムだけの判断による字詰めとなります。職人の手による電算写植のきめ細やかさにはかなわないという部分があります。今や、ネット記事の本文は日頃から最も目にする本文となってるかもしれませんが、もっと美しい字詰めの本文があることは覚えておいた方が良いと思います。
電算写植は版下に使われました。デザイナーなどが版下を作る時に写植業者さんに発注し、文字部分だけを印画紙に打ってもらっていました。写植業者さんは文字を打つのを専門にする職人さんなので、字詰めも見事でした。1990年代半ばぐらいまでの雑誌やリーフレットには、本文も含めて文字部分が写植のものがありました。
古本屋さんなどからあの頃の美しい字詰めの文字の雑誌などを収集し、とりあえず美しい字詰めを覚えておきましょう。

 

漢字は仮名文字より大きい傾向で詰まって見えやすい

「適切な字詰め」、あとは見て覚えましょう。と言おうかとも思いましたが、ちょっと基本のところだけコツをお話しておきますね。
書体にもよりますが、漢字は仮名文字より大きい傾向で詰まって見えやすいです。なので、漢字が集まっている部分は少しアキを広くする、あるいは、仮名文字部分のアキを狭くする。そんな調整をするとバランスが良く見えます。

 

仮名文字の小文字の周りはアキが出やすい

ひらがな、カタカナといった、仮名文字の小文字の周りはアキが出やすいです。特に、小文字が2つ連続する時はアキが出やすいので要チェックです。

 

「す」+句読点

句読点の周りはアキが出やすいです。「す」の後に句点がある時(要するに「〜す。」)など、書体によっては気になるアキが出ます。句点を「す」に寄せた方がバランスが良く見えます。同様のことは、「う」「り」「ト」等があてはまります。この辺も要チェックですね。

 
字詰めしてみました

 

まとめ

  • 漢字は仮名文字より大きい傾向で詰まって見えやすい
  • 仮名文字の小文字の周りはアキが出やすい
  • 「す」「う」「り」「ト」等の後の句読点も要チェック

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。
グラフィックデザインにおいて、「字詰め」ができているものとそうでないものの見え方は、ずいぶん異なります。「字詰め」とは何かーーーこれは「文字詰め」とも言いますがーーーグラフィックの文字部分の文字と文字の間のアキを調整することを指します。GlyphsやFontographer等のフォント作成ソフトを使用したフォントデザインでも、カーニングやスペーシングの作業に関わってきます。「字詰め」は、グラフィックデザイン全般における重要な要素なので、基本はおさえておきましょう。

 

「字詰め」はデザインの重要要素

上に述べたとおりですが、文字と文字の間のアキを調整することを「字詰め」と言います。文字と文字の間のアキを調整し、バランス良く見えるようにするということです。どこかの部分だけ、詰まって見えたり、逆に間が空いて見えたりしないように文字を移動して調整します。
「字詰め」はていねいに「文字詰め」と言ったりもします。私の周りの同業の人々では「字詰め」と言っている方が多いような気がします。
「字詰め」は、グラフィックデザイン全般において重要な要素です。なぜなら、多くのグラフィックデザインの要素には文字が含まれるからです。文字に関わるデザインは、フォントやロゴのみならず、パッケージの商品名部分、エディトリアルではタイトルや見出しそして本文部分と、多岐に渡って見出すことができます。
このように、グラフィックデザインのあらゆる部分に文字が関わっているわけですが、「字詰め」をしっかり行うことでデザインがどんどん洗練されたものになります。

 

文字と文字のアキのバランスは、どのように調整する?

「文字と文字の間のアキが均等にバランス良く見えるよう、調整をする」という一言ですが、実はこの作業は奥が深いです。文字と文字の間のアキについて調度良く見えるバランスというのは、各個人によって異なります。また、デザイナーによっても好みが分かれる部分のようにも見受けられます。ヤング層はキツキツの「字詰め」を好む一方で、中高年齢層は詰めが緩いスカスカした「字詰め」を好む、という説もリアリティを持っています。「字詰め」のキツい・緩いには絶対的な解はありません。とはいえ、キツい・緩い、どちらの方向性が好みであっても、バランスの良い「字詰め」には基本的には共通項があります。まずは、そういった部分を知っておきましょう。そうしておけば、デザインの現場ではそれほど迷うことはないと思いますよ。

 

文字を○△□としてとらえる

文字を文字と思うからこそ戸惑ってしまうのかもしれませ。文字も要するに図形です。図形と図形の間のアキが、全体的な配列から見て均等になっていればバランス良く見えます。
文字をぼ〜っと見て見ましょう。ものの形は単純化すると○(丸)、△(三角)、□(四角)のどれかに還元されます。これらを調整して並べてアキに偏りが出ないようにすれば良いわけです。アキをキツくするにしろ緩くするにしろ、偏りがなければ全体として均等なアキに見えます。とにかくアキに偏りが出ないようにしましょう。

文字を単純化してこんな感じで調整します

 

△の周りはアキが出やすい

単純化すると三角になる文字の周りはアキが出やすいのでチェックポイントです。具体的には、「A」や「V」、「T」などが該当します。ロゴでも本文でも、他の文字に比べて「A」や「V」の周りのアキが目につく時があると思います。「気になるなあ」と思う時はアキを詰めてしまいましょう。全体に馴染み、気にならなくなればOKです。

 

長方形の周りもアキが出やすい

単純化すると縦長の四角形=長方形になる文字の周りもアキが出やすいのでチェックポイントです。具体的には、横組みのひらがな「り」などが該当します。こちらもアキが気になる場合は、詰めてバランスをとりましょう。
ただし、横組みの数字の「1」や「I」は、詰めすぎると他の文字に同化して見えるので注意が必要です。同化してしまうことにより、可読性が失われてしまうことにもなりかねません。周りの文字の詰まり具合に比べ、ちょっと空き気味でも大丈夫です。

 

まとめ

  • 文字と文字の間のアキを調整することを「字詰め」と言う
  • 文字を○△□としてとらえると「字詰め」が行いやすい
  • △や長方形の周りはアキが出やすい

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。タイポグラフィの基本は、「大・中・小」の塊・文字の大きさ・そのレイアウト、にあります。だいたいそんな感じです。それは、前回までの説明で明かしたとおりです。こうした「大・中・小」を意識すれば、タイポグラフィは自ずといい感じになっていくと思います。
他に、タイポグラフィの基本について言っておこうと思うのは、文字のレイアウトには基本のパターンがあるということです。レイアウトのパターンは、基本を覚えれば応用が効くので、とりあえず覚えてしまうのもアリですね。それに、レイアウトを考えすぎて頭の中がカオスになってくることもあるので、そんな時は基本を見直すことがイメージの整理に役立ちます。
といった事情もあるので、今日は、基本のレイアウトはどうやって覚えるの? というお話をしておきます。

 

タイポグラフィには基本のレイアウトがある

基本のレイアウトを覚えるにあたり、ちょっと解説しておきますね。
タイポグラフィには、ジャンルによって定番のレイアウトがあります。カタログならこんな感じとか、書籍の表紙なら、雑誌の表紙なら、・・・と、定番のレイアウトがあります。なぜ、そんな基本形があるかといえば、そのジャンルの媒体が持つ機能に則ってタイポグラフィがなされているからです。
コンビニの雑誌の棚を見てみてください。雑誌の多くは雑誌のタイトルが上部に位置していませんか? これが基本形だったりするわけですが、こういったレイアウトにしているのは何故だと思います? これは雑誌の棚の形状に合わせていて、タイトルが上部にあれば、後ろの段にあってもタイトルだけは見えるからです。雑誌の表紙は「コンビニの雑誌棚でもタイトルが見える」という命題に応えた機能を付与するレイアウトとなっています。このように、「機能」がタイポグラフィの基本形を形作っている面もあるのです。
カタログなども、定番の基本形がありますね。上部にタイトルがあって、その下にマスがずらりと並んで、そこに商品とその説明がついているような。商品を探す時に、見やすいということです。
もし、デザインするジャンルが決まっているなら、そのジャンルの定番のレイアウトを調べてみてから、デザインを進めるという手段もあります。デザインを考えているうちに、なんだか頭の中が混乱してきてしまった・・・などという方も、いったん定番のデザインを調べてみる・思い出してみる、という作業でイメージが整理されてくるでしょう。

 

レイアウトの基本形を調べてみる

自分がデザインするジャンルの基本形のレイアウトを調べるにあたり、まず、デザインするジャンルの資料を集めましょう。「タイポグラフィの基本(1)」で、資料集めに出かけましたね。同じように、持ち帰っても良いリーフレットやカタログで、参考になるデザインがあれば持ち帰ってしまいましょう。持ち帰れない書籍等は、インターネットで画像検索してみましょう。ピンタレストの活用も良いでしょう。
その他、図書館でデザイン年刊や「P・I・E BOOKS」あたりの作品集を見るという手段もあります。資金に余裕があれば何冊かの作品集を購入するのもおススメします。良い作品集は一生もので、私も数十年前に購入した資料集は、必要に迫られて定期的に見返しています。「P・I・E BOOKS」はセンスが良くておススメです。

「P・I・E BOOKS」の作品集「corporate profile graphics」の中ページ。
私が所持する内の一冊。

資料を眺めているうちに、デザインのジャンルによって、だいたいのデザインフォーマットがあることに気づきはじめると思います。デザインのフォーマット=テンプレートと考えても差し支えないでしょう。これがジャンルによるタイポグラフィの基本形です。この基本形を覚えておけば、何かと役に立つ機会があろうかと思います。

 

レイアウトをサムネイルに書き出してみましょう

そういったタイポグラフィの基本形が見つけられたら、デザインのフォーマットとして覚えてしまいましょう。
覚え方はこんな感じで。手書きで構いませんので、サムネイルとして書き出してメモします。ネタ帳に書いておけばOKです。デザインする時にそのメモを見返せば、フォーマットを思い出せますね?
インターネットの検索結果に並ぶ小さな画像も「サムネイル」と言いますが、「サム」は「親指」、「ネイル」は「爪」で、デザインを簡潔に表した小さなラフ・スケッチのことです。デザインのフォーマットを覚えるなら、いっそ細部を切り落として単純化したサムネイルをメモしていけば、頭に入って行きやすいです。自分で解れば良い程度のラフでいいので、メモの習慣をつけましょう。
「手書き」とは言いましたが、別にイラレで書いても構わないですからね。要するに、情報を単純化し、フォーマットとして覚えておくことが重要なんです。

サムネイルの例。だいたい解ればOK

ちなみに上のサムネイルは「ベルギー奇想の系譜展」のチケットです

「ベルギー奇想の系譜」使用済みチケット

タイポグラフィにはジャンル別に基本のフォーマットがあるという話をしてきたわけですが、ただ、その基本形を厳密に守らなければならない、ということでもないですので。あまりそこは考えすぎなくて大丈夫です。時と場合を見計らうことができるようになれば、アレンジして、基本形を崩していったって良いんですよ。

 

まとめ

・タイポグラフィにはジャンル別に定番のフォーマットがある
・基本のタイポグラフィを覚えるためには、まずデザインするジャンルの資料を集める
・そして、レイアウトをサムネイルとして書き出しておく

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。タイポグラフィにはチェックポイントがありましたね。復習しますよ。
 ・「塊」とその配置
 ・構成要素の「大・中・小」
 ・文字の大きさ
これらがうまくできていればタイポグラフィは成立するという、基本中の基本の要点でしたね。
さて今日は、この要点をふまえ、例の「ベルギー奇想の系譜」のチケットについて分析してみます。

 

ちょっとチケット全体を眺めてみましょう

例の「ベルギー奇想の系譜」のチケット全体を、眺めてみましょう。

「ベルギー奇想の系譜」使用済みチケット

おおまかに、左右の塊によって成り立っているレイアウトだと解ると思います。
左側にこの展覧会を象徴する奇妙な味わいの絵画、右側に展覧会の題名を始めとした文字情報。オーソドックスですが、スッキリと解りやすい配置ですね。
「奇想」のイメージは、左側の絵画によって伝わってきますね。ぎっしりと細かく奇妙な何者かが描かれていて、まずこの絵画で「奇想」のイメージが解ります。
そして、塊の大きさの観点から分析してみますが、レイアウト全体から見て、左側の絵画は「大」、右側の文字情報は「中・小」の塊と言えるでしょう。
チケットを見てください。ぱっと見、まず左側の絵画が目に入り、そして展覧会の題名に目が行きますね。それから、開催期間やその他の記載というふうに、自然に視線が誘導されませんか? 伝えたい情報の重要度に従って、グラフィックの塊を「大・中・小」にしてあることによる効果です。

 

文字情報部分のタイポグラフィを分析してみる

ここで、右側の文字情報部分に注目してみたいと思います。
まず文字の組み方についてですが、見事な箱組みですね(文字の両端を揃えて、シルエットを正方形・長方形に見せるこのような文字の配置の仕方を「箱組み」と言います)。文字情報がまとまって見えます。
文字情報部分がこうしたまとまった塊になっていることによって、左側の絵画に対し右側は文字情報なんだなと、ビジュアルで、まずそう認識ができると思います。見ている人に、そう認識させ、スッキリと情報を理解させるための効果的なレイアウトとも言えますね。

 

文字情報部分の「大・中・小」の塊

今度は、右側の文字情報部分での、「大・中・小」の塊の大きさの観点から分析して
みたいと思います。
先ほど、レイアウト全体から見て、左側の絵画は「大」、右側の文字情報は「中・小」の塊と言える、と述べました。確かに、右側の文字情報部分は全体のレイアウトから見て「中・小」の塊ですが、この右側の文字情報部分のみ分析すれば、この部分も「大・中・小」の塊から成り立っていることが解ると思います。

文字情報も「大・中・小」になっていますね

文字情報の中でも最も重要な部分は、この展覧会の題名です。このチケットでいうと、「ベルギー奇想の系譜」がそうです。展覧会の題名を大きく太くして目立たせてありますね。左側の文字部分の中では「大」の塊です。
次に目立たせたいのは、展覧会のテーマや開催期間・場所です。このチケットでいうと「ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」や「7.15→9.24」や「Bunkamura ザ・ミュージアム」、英文の「Fantastic Art in Belgium」のあたりです。展覧会の題名の次に目立たせてありますね。このあたりが「中」の塊です。
他は詳細情報で、重要情報の後に見る部分です。このあたりは「小」の塊となっています。
文字情報部分のみを分析してみると、このように、伝えたい情報の重要度に従って「大・中・小」の塊になっています。これにより、情報の重要度に従って、視線が自然に誘導されますね。

さらに文字部分の塊をそれぞれ分析してみます。
「大」の塊「ベルギー奇想の系譜」は、「ベルギー」をゴシック体の太字にして「奇想の系譜」よりも少し目立たせています。この展覧会は、ベルギーからアートがやって来たよという部分が重要で、「ベルギー」を目立たせたのでしょう。こうしたメリハリによって、情報がさらに伝わりやすくなりますね。
他にもよくよく観察していくと、細々としたメリハリがあります。「中」の塊「7.15」の隣の「(土)」や、「9.24」の隣の「(日)」といった曜日の要素が小さくなっていたりもします。

 

そして、「遊び」がある

このチケットのタイポグラフィは、上に述べたように、分析すればする程に利に適っていることが解ると思います。情報の重要度に従い目線が誘導される、良く出来たタイポグラフィですね。
こうした利に適った部分ばかり見てきましたが、そうでもない部分もあります。そしてその、利に適わないとも言える部分によって、このタイポグラフィはさらに秀逸になっています。「利に適わないとも言える部分」、それは「遊び」です。
このタイポグラフィにおいての「遊び」は、英文の「Fantastic Art in Belgium」に象徴されます。いわば無くても良い部分で、それなのに、文字部分の中では展覧会の名前の次に目立たせています。
そういった意味では、全く利に適っているとはいえません。しかし、この部分があるとないとでは、見た目に差がついてしまいます。この「Fantastic Art in Belgium」があることで、おしゃれ感が増しますね。このおしゃれな部分がないと、情報が伝わりやすい一方で、おそらく退屈なタイポグラフィとなってしまったことでしょう。せっかくの、渋谷のBunkamuraで開催される展覧会チケットです。おしゃれ感があって退屈させないタイポグラフィがふさわしいですね。

 

まとめ

・情報の重要度に従い塊を「大・中・小」にして配置する
・文字は重要部分を大きくしたり太くしたりすると解りやすい
・遊びがあるタイポグラフィだとなお良し!

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。私の推しのタイポグラフィも含めお話してきましたが、皆さんは気に入ったタイポグラフィのコレクションはできましたか?
こんなタイポグラフィをやってみたい! というデザインが、そろそろ見つかってきたかと思います。そこまでできたら、そのタイポグラフィがどういった成り立ちになっているか分析してみましょう。そうすれば、タイポグラフィの腕は段々身について来ますよ。

 

分析してみましょう

いい感じだと思ったタイポグラフィを見つけたら、そのレイアウトを分析してみましょう。
ちょうど、いい感じのタイポグラフィがあるので、例にしてみますね。写真は、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催された「ベルギー奇想の系譜〜ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで〜」という展覧会のチケットです。使用済みなので右側が切り取られてますが、いい感じだと思います。

「ベルギー奇想の系譜」使用済みチケット

どんなレイアウトでも、まずこの部分をチェックしてみてください。
・「塊」とその配置
・構成要素の「大・中・小」
・文字の大きさ
タイポグラフィは上記の点がうまくできているかどうかが基本中の基本、これらがうまいことできれば、基本のデザインは成立します。

写真の「ベルギー奇想の系譜」チケットのタイポグラフィについて分析してみたいと思いますが、その前に、これらのチェックポイントが何なのかついて、説明しておきますね。

 

「塊」とその配置

タイポグラフィは文字の「レイアウト」によって成り立っています。「レイアウト」は文字も含むグラフィックの要素(写真やイラスト等)の配置・構成です。ポスターなどをよくよく見てみると、画面においてグラフィックの要素がいくつかの「塊」になっており、「塊」が配置されていることに気づくでしょう。
配置された文字要素の「塊」をよくよく観察してみてください。タイトル周り、コラム、キャッチーコピーなど、それぞれの伝達内容によって「塊」になっていませんか? このように、文字要素を伝達内容によってそれぞれの「塊」にして画面を構成するのは、視覚的に伝わりやすくするためです。例えば、重要事項〜ちょっと重要な事項〜知りたい人だけ読む詳細説明、というのがぱっと見で解るビジュアルであれば、情報が理解しやすくなるということです。

 

構成要素の「大・中・小」

上に述べたように、レイアウトされているグラフィック要素の「塊」は、それぞれの伝達内容によってまとまっています。
では、この「塊」の大きさに着目してみてください。「大・中・小」に分けられていますね。
さらに「大・中・小」について「塊」の中を観察してみましょう。まず、グラフィック要素の「塊」の大きさは「大・中・小」になっていますが、その「塊」の中で、文字の太さや大きさに強弱があり、さらに「大・中・小」があることに気づくと思います。

 

文字の大きさ

画面の文字全体を観察してみてください。文字の大きさにも「大・中・小」の強弱がありますね。強調したい文字部分は大きさを大きくしたり太くしたりします。強調しない部分は、逆に小さくしたりします。このように、文字に視覚的な強弱をつけることで、ぱっと見で伝わりやすくなります。
そして、文字部分の用途によっては、それに合った適切な大きさになっていることも必要です。雑誌などの例えば何かのコラムといった文章中心のページでは、本文として読みやすい級数(=Q数)にしたりもします。平均値はだいたい13級(およそ9ポイント=9pt)ぐらいです。本文を13級とすると、写真につけるキャプションは10級以下ぐらいが無難です。

 

文字の大きさを測る

本当かな? と思う方は、そういった雑誌、気になったリーフレットやポスターなどの文字の大きさをいろいろと測ってみてください。
ただ、AdobeIllustratorなどDTPのデータなら調べられるとして、紙に印刷された文字はどうすればいいのだろう・・・という方、ご安心を。写植級数表で測れますよ。写植級数表は、透明なフィルムにマスが印刷されている道具で、DTPが始まる以前から文字の大きさを測る道具としてデザイン業界などで使われて来ました。今となっては、この写植級数表が用いられる場面は、少なくなってしまったでしょうけれども、まだまだ役に立つ道具です。
私が持っているのは、IZUMIYA製(株式会社いづみや=現在の株式会社Too)。社名が変わり、Too自体ももう製造していないようですが、レター社など他のメーカーの写植級数表は現在も売られています。
 

IZUMIYA製の写植級数表。ずいぶん黄ばんでしまいましたが、まだ持っています

 

文字の上に重ねて大きさを測ります。1行目は16級程度ということが解ります。

 
さて次は、「ベルギー奇想の系譜〜ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで〜」のタイポグラフィについて具体的に分析したいと思いますが、それは次回!

 

まとめ

タイポグラフィでチェックする部分は
・「塊」とその配置
・構成要素の「大・中・小」
・文字の大きさ

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。前回はタイポグラフィのコレクションをしに外出してみようよ、というお話で終わりましたね。タイポグラフィを収集する方法はそれだけではありません。さりげに買ったお菓子のパッケージ、あるいは深夜に観たアニメや映画の中にも優れたタイポグラフィが埋もれています。
本当は、タイポグラフィで注意する基本項目について解説しなければならないのですが、それは後でも大丈夫なので、今日は別のお話をしておきます。
筆者が思った、「これイイ!」というタイポグラフィを紹介します。

 

気に入ったタイポグラフィは普段からチェック

デザインの勉強をしていると、「普段からアンテナを張っておけ」というアドバイスをされたことはありませんか? あるいはデザイン系の書物にそう書いてあったり。そのとおりではありますが、そんなに肩に力を入れなくて良いですよ。ラクに行きましょう。ただ、ご自分で、「あっ、これイイ」と少しでも思ったら、チェックしておきましょう。できるなら、収集しコレクションにしておきましょう。
スーパーで買ったお菓子のパッケージでも良いです、深夜に観たアニメや映画の文字の使い方でも良いです。ご自分が正直に「これイイ!」と思った何かは要チェックです。
ちなみに、筆者が最近「イイ!」と思ったのは、明治のチョコレートのパッケージ。スタイリッシュで、これならパッケ買いしてしまいますね。チョコは大人味で、もちろん美味しいです!
 

明治のチョコレートのパッケージ。
画面構成・色のバランス、フォントの選択、紙の選択も見事ですね。

 

「新世紀エヴァンゲリオン」のタイポグラフィ

1990年代後半に、「新世紀エヴァンゲリオン」の深夜再放送がありました。あの直後、エヴァっぽいタイポグラフィがグラフィックデザインの業界の中でちょっとしたブームでした。極太の明朝体を使い、極端なまでに文字の大小のメリハリをつけ、時には長体をかけ、文字の配置の仕方は「第○話」のテロップのような。
エヴァ的な影響が見られるタイポグラフィは、あの直後、巷のリーフレットやカタログで散見できました。当時筆者が在籍していた事務所のデザイナーも用いてました。いくら黙っていようと、デザイナーならあの文字の組み方を見ればわかりますよ。「あなたもエヴァンゲリオンを観たのね」と。
あの手の文字の配置の仕方や効果的な明朝体の使い方は、それ以前から「ぽい」ものならありました。しかし、エヴァでは随分キャッチーなデザインに昇華し、センセーショナルでした。
「新世紀エヴァンゲリオン」をとりまくこうした一件は、タイポグラフィが優れていた一方、それに感動し食いついてしまったデザイナーも多かったのだということを示していると思います。筆者もデザイナーとして心躍らされた一人です。それだけ、あのタイポグラフィがオーラを放っていたといことでもあります。
こういった優れたタイポグラフィは日常に潜んでいるのですよね。日常の中でも「これイイ!」ってなってしまうデザインは、見過ごさないようにしたいものです。
ちなみにエヴァで使用しているあの極太明朝のフォントですが、フォントメーカー「フォントワークス」の「マティスEB」です。

画像出典:「フォントワークス」サイト(https://fontworks.co.jp/products/font/evamatisse

 

映画のタイトルも要チェックです

映画のタイトルにも秀逸なタイポグラフィがかなり潜んでいます。映画好きの方なら、ちょっと気にして見て見ると良いですよ。
タイポグラフィの中で重要な要素に「字詰め」があります。これは文字と文字の間のアキを調整することを指します。もっと丁寧に「文字詰め」と言ったりもしますし、Adobeのソフトに倣って「カーニング」と呼んだ方が今時しっくり来るかもしれませんね。
この「字詰め」ですが、これが絶妙なタイポグラフィの例があります。1970〜80年代の角川映画のタイトルロゴのデザインが、まさにその例です。
太いゴシック体に字詰めキツキツのタイトルロゴです。文字と文字がくっつかんばかりで1970〜80年代の流行だったのでしょうが、「字詰め」の重要さが良くわかる例です。
「野生の証明」(高倉健主演)とか「復活の日」(草刈正雄主演)とか、ナイス字詰めです。書体自体は太いゴシック体のシンプルなデザインだったりしますが、映像に合った緊張感があります。タイトルロゴのデザインは、装飾を施して「盛る」手法もあります。しかし、禁欲的に字詰め一つの器量でここまでやれてしまうこともあるんですね。それはまるで、シンプルな坊主頭で通しながらいい男で居続けた、高倉健さんにも通じるところがありますね。

 

まとめ

・日常の中にも優れたタイポグラフィは埋もれている
・1970年〜80年代の角川映画のタイトルロゴの字詰めはナイス
・「新世紀エヴァンゲリオン」のタイポグラフィに魅了されたデザイナーは多かった(と思う)

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。フォントデザインにご興味をお持ちの皆さんは、タイポグラフィについてもご興味をお持ちになるのではないでしょうか?
「タイポグラフィ」は簡単に言ってしまえば、文字や文字周りのデザインですが、そもそも、グラフィックデザイン全般において重要な要素となっています。今日はタイポグラフィのお話をしておこうかと思います。

 

タイポグラフィとは?

「タイポグラフィ」(typography)とは、「日本大百科全書」によれば、「印刷物の体裁に影響を及ぼす、文字の書体、大きさ、配列のしかたなど、視覚効果の総称。」です。最初に言ったように、文字や文字周りのデザインと考えて差し支えないでしょう。書体そのもののみならず、文字のレイアウトも含み、「字詰め」や「行間」の調整もその要素です。
文字を含むグラフィックデザインのジャンルであれば、タイポグラフィは避けて通れません。フォントデザインやロゴデザインの、文字そのもののデザイン、また、パッケージデザインの商品名、エディトリアルデザインの文字部分・・・、文字はグラフィックデザインの様々なジャンルのデザイン要素となっています。グラフィックデザインはタイポグラフィ抜きに語れないのです。
それを考えれば、タイポグラフィを制すればグラフィックデザインをも制することができる、と言えるわけです。

 

タイポグラフィの基本

タイポグラフィ、つまり文字周りのデザインについてですが、基本中の基本だけのお話にしておきます。なぜかというと、デザインに正解はない、というのが私のデザインについての考え方なので。時代とともに正解を新しく考案していくのがデザインとも言えるでしょうし。デザインツールの使い方と異なり、私が考えている「こうあるべき」というデザインの理想を誰かに押し付けることには、ほとんど意味がないでしょう。
そんなこともあるので、基本中の基本だけのお話にしておきます。

・文字の大・中・小のメリハリをつける
・本文の文字の平均的な大きさの目安は9ポイント(約13級)
・本文の1行に入る文字数のMAXは32文字
・本文の行間の平均的な大きさは文字の大きさの1.5倍程度
・適切な書体を選ぶ
・適切な字詰め行間の調整をする
・若い層向けなら本文小さめ・字詰めキツキツでOK
・中高年層向けなら本文は平均の大きさ以上・字詰めはキツくしすぎない
・まずタイトル周りのデザインをしっかり決めてしまう
・なるべく読みやすい字切りにする

タイポグラフィで注意する基本項目はこんなところです。

上記項目について、詳細を解説したいと思いますが、いきなり理論に行くのはやめておきましょう。理論通り作業したからといって、デザインがうまくいくわけでもないですから。
それよりも、資料集め兼がね遊びに行きましょう!

 

資料集めに出かけましょう

デザインで何が大事かというと「カッコイイ!」とか「カワイイ!」とか、そういったワクワク感だと思います。そういった感覚的な何かが伝わるデザインは、生き生きして見えます。まずは、自分の感覚というものを確かめる作業をしてみましょう。
では、自分の感覚を確かめるには? となりますが、まず、気になったタイポグラフィのコレクションをしてみましょう。もう、遊びのつもりでOKです! 遊びの感覚で資料集めに出かけてみましょう。
資料集めなら、インターネットでも良いしピンタレスト巡りをしてピンをして回っても良いですが、お散歩がてらあるいはウィンドウ・ショッピングがてらでも構いません、外出をおススメします。
デパート等の好きなショップに行ったりすると、偶然素敵なカタログやリーフレットに出会えたりするものです。気に入ったものはいただきましょう。もちろん万引きはいけませんが、「自由にお持ちください」という無料のカタログ等も置いてありますので。
野外の看板等の写真を撮って回るのも面白いですよ! 世の中、変テコリンなデザインの何かが結構あるもので、普段見過ごしていたりもします。歩いていると、そういったデザインに気づいたりして、驚きがあります。
そんな感じで自分のコレクションが出来て行くわけですが、そういったことをしているうちに、自分の感覚が解って来ます。自分のデザインの理想はこんなかんじだなあ、と。そして「こんなデザインがしたい」と思い理想を形にする時、「本文って通常どれくらいの大きさなのだろう」などと気になる部分が出てくるかと思います。その時、先ほどあげた、タイポグラフィで注意する基本項目をチェックしてみても遅くはありません。
肩の力を抜いて、ラクに楽しく行きましょう。タイポグラフィは本来面白いものなのですから。

先日筆者が観に行った「ベルギー奇想の系譜展」のショーウィンドウ
メリハリが効いたタイポグラフィですね!

 

ショーウィンドウの隅っこにはこんな子が! シャレてますね!

 
続きは次回。

 

まとめ

・タイポグラフィとは文字や文字周りのデザインのこと
・タイポグラフィはグラフィックデザインの重要な要素
・まず、気になったタイポグラフィのコレクションをしてみましょう

ではまた!