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こんにちは。Angel Vibesです。文美国保は、一定の年収を超えると地方自治体の国保よりお得になりますよ、というのが前回の話でした。文美国保がお得なのはそれだけじゃないんです。人間ドックを受ける際の補助金支給制度などもあります。
今日は前回に引き続き、文美国保のお得情報についてのお話です。

 

そもそも「文芸美術国民健康保険組合」ってどんな団体?

そもそも「文芸美術国民健康保険組合」がどんな団体かというと、文美組合のWebサイトに「当組合は昭和28年4月1日国民健康保険法に基づき、厚生省(現 厚生労働省)の認可を経て設立し、国の事業を代行する公法人です。」(出典:「文芸美術国民健康保険組合」Webサイト)とあるように、現・厚生労働省に認可された団体で、保険給付や保険事業を行っています。そうした事業の一環として、医療費の負担、組合員の出産育児一時金や葬祭費の支給、そして、人間ドックの補助金支給などをやっているんですね。
文美国保の保険料の話ばかりして失礼しましたが、そもそもはそういった団体です。

 

文美組合のWebサイト

 

医療費負担、自治体の国民健康保険との比較

文美組合の「事業案内 加入の手引き」によれば、文美国保の医療費の自己負担は
・組合員・家族共に3割
・就学児未満は2割
・70歳以上は1〜3割
となっています。
これは自治体の国保と同じです。自治体の国保から文美国保に乗り換えたとして、被保険者カードのデザインが変わる程度で、それまでと変わらない医療費の自己負担割合となります。

文美組合の「事業案内 加入の手引き」。
文美国保加入の案内として、JIILAから配布されました。

 

文美国保なら、コースによっては人間ドッグが実質タダ!

一定の収入を超えれば、文美国保の保険料は自治体の国保の保険料よりも安上がりになってお得というのは、お話してきたとおりです。そして、文美国保でもう一つお得情報として推したいのは、人間ドックの補助金支給制度です。この補助金のおかげで、コースによっては、人間ドックが実質タダで受けられます。実際私はこの補助金のおかげで、実質タダで人間ドックを受けることができました!
確かに自治体によっては、国保の人間ドック補助金支給制度があったりします。でも、自治体によって金額も内容もバラバラです。文美国保なら住んでいる自治体に関わらず補助金支給が受けられます。補助金の支給制度があまり充実していない自治体にお住まいの方ならなおさら、文美国保への加入をおススメします。

文美国保の補助金支給額は以下のような取り決めとなっています。

●75歳未満の方が人間ドックを受けたとき(1人年度内1回)
 ・組合員 23,000円以内
 ・家 族 18,000円以内
●満50歳の方が人間ドックを受けたとき(1人年度内1回)
 ・組合員 34,000円以内
※ただし、組合加入後1年以上継続の方。
受診時に東京都在住の方については、補助額に4,000円まで増額して助成。
また、受診時に40歳以上の方で特定健診項目が含まれている場合、10,000円まで増額して助成。
(出典:「事業案内 加入の手引き」/文芸美術国民健康保険組合)

なお補助金の支給は人間ドックを受けた後日の後払いとなっていますので、それだけはご注意ください。

人間ドックの他、特定健康診査・特定保健指導などの補助金支給制度もありますので、ご興味あれば以下もご覧くださいませ。

●特定健康診査・特定保健指導(1人年度内1回)
 ・特定健康診査(40~74歳の被保険者) 14,000円以内
 ・特定保健指導(特定健診の結果、特定保健指導が必要な方) 積極的支援 35,000円以内

●75歳以上の方が健康診断を受けたとき(1人年度内1回)
 ・特例組合員 12,000円以内
(出典:「事業案内 加入の手引き」/文芸美術国民健康保険組合)

 

人間ドックの補助金支給を受ける手順

人間ドックの補助金支給を受ける手順です。
年に一度人間ドックの案内が郵送されてきますので、自分に合ったコースを選び人間ドックの申し込みをしたら、文美組合案内の医療機関で人間ドックを受けます。この時は自腹で料金を支払います。後日診察結果の書類が送られてくるので、そのコピーと共に必要な申請書類を文美組合に送り、補助金支給申請をします。すると後日、銀行口座に補助金が振り込まれます。

 

健康診断を受ける機会をいくつか用意すると安心

私は、文美国保の人間ドックを受けているけれど忘れた時は「青色ドック」を受ける、というお話を、青色申告会の解説の時にしたと思います。
これは人間ドックの機会を複数持っておくということですが、その方が安心です。
デザイナーは、ただでさえ不規則で慌ただしいです。人間ドックの申し込みを忘れてしまうこともあります。そんなミスがあっても大丈夫なように人間ドックの機会を複数持ってくというのも、私はアリだと思っています。

 

まとめ

・文美組合は現・厚生労働省に認可された団体
・文美国保の医療費負担割合は自治体の国保と同じ
・文美国保なら人間ドッグのコースによっては、実質タダ!

ではまた!

こんにちは。Angel Vibesです。「文芸美術国民健康保険」って知ってますか? フリーランスで国民健康保険に加入しているデザイナーの方なら、一定の収入を超えている場合は、「文芸美術国民健康保険」の方が健康保険料が安く済んでお得です。今日は、そんな「文芸美術国民健康保険」のご紹介です。

 

「文芸美術国民健康保険」とは?

「文芸美術国民健康保険」は、日本国内に住所を持ち、文芸・美術・著作の活動に従事している人々が入ることができる、国民健康保険です。フリーランスのデザイナーやイラストレーターなども対象となります。
なお、文芸美術国民健康保険に加入するには、文芸美術国民健康保険組合に加盟する団体の会員になっていることが、必要な条件となっています。また、そうした団体の会員になりさえすれば、会員本人の家族も文芸美術国民健康保険に加入することができます。「文芸美術国民健康保険組合」のWebサイトに、詳しい説明があります。
文芸美術国民健康保険は「文美国保」と略して呼ばれることもあります。

 

「文芸美術国民健康保険組合」のWebサイト

 

「文芸美術国民健康保険」のメリット

この文美国保は、地方自治体の国民健康保険に比べると、一定の収入を超えた場合には実はお得なんです。
国民健康保険には、文美国保の他に地方自治体の国民健康保険があります。派遣社員なども含めフリーランスの立場で収入を得ている場合、国民健康保険を支払ってると思います。自治体の国民健康保険は、それぞれの自治体で支払い金額が異なりますが、年間の収入によって金額が変化する「変額制」の仕組みとなっています。収入が増えるのに伴い、支払い金額も高くなります。
それに比べ、文美国保は、年間の収入によって金額が変化することのない「定額制」となっています。なので、一定の収入を超えれば、文美組合加盟団体への会費等の支払いがプラスされるとしても、年間に支払う自治体の国民健康保険料が、文美国保の保険料を上回ることになります。一定の収入を超えれば、文美国保の方がお得ですね。

 

「文芸美術国民健康保険」のデメリット

このように、一定の収入を上回った場合は文美国保の方がお得です。でも、収入によっては、年間に支払う自治体の国民健康保険料の方が、「文美国保の保険料+加盟団体に支払う会費等」よりも安くなる場合も当然あります。
これでは、文美国保の方が高くついて損をします。
この辺りはバランスを考えて判断するしかありませんが、ある程度安定的に一定の収入を得られるようになってから、文美国保に加入しても良いかもしれません。あとは、年収が落ちないように働くしかありませんね。

 

「文芸美術国民健康保険」に加入する方法

文美国保に加入するには、まず、文美組合加盟団体の会員になりましょう。加盟団体には文美国保への加入申込書が用意されています。
文美組合のWebサイトに加盟団体の一覧がありますので、文美国保に加入したい方は、自分が入ることができる条件を満たしている団体を探してみてください。
条件をクリアし会費などを支払えば、団体の会員になることができます。文美国保に加入するための、団体からの手続きのご案内もあるので、あとは、その案内に従って書類を提出します。この手続きと共に、自治体の国民健康保険を脱退するための書類も提出することになります。
手続きが全て完了したら、文美国保の被保険者カードが送られてきます。

 

「文芸美術国民健康保険組合」に加盟している団体

文美組合加盟団体は、文美組合のWebサイトを見てただければ分かりますが、デザイン関連の加盟団体をちょっと掲げてみましょうか。

・日本イラストレーション協会
・日本インダストリアルデザイナー協会
・日本グラフィックデザイナー協会
・日本クラフトデザイン協会
・日本サインデザイン協会
・日本タイポグラフィ協会
・日本空間デザイン協会
・日本パッケージデザイン協会

デザイン関連の他では、日本アニメーション協会、日本写真家協会、日本漫画家協会などがあります。

 

「文芸美術国民健康保険」加入でどれくらいの支払いに?

文美国保加入でどれくらいの支払いになるかといえば、文美国保の保険料の他に文美組合加盟団体への支払いも含みますが、その合計を考えてみます。
私の例で恐縮ですが、私は日本イラストレーション協会(JILLA)の会員となり、文美国保に加入しました。知っている団体なので、日本イラストレーション協会の例をご紹介します。

日本ラストレーション協会加入には、個人なら
・出資金 一口 5,000円/5口以上 = 25,000円以上
・賦課金 2,000/月 = 年24,000円

かかります(2017年5月現在)。
なお、出資金は毎年支払うものではなく、基本的に出資額を上限として脱退時に払い戻しされます。賦課金は要するに年会費です。
なので、初年度は最低49,000円必要で、次年度からは年24,000円の賦課金のみが必要です。
(出典:「日本ラストレーション協会」Webサイト/加入について

そして、文美国保の保険料ですが、JILLA会員本人なら
・医療保険料 月額19,600円
・介護保険料 月額4,000円

かかります(2017年5月現在)。
医療保険料の内訳は、医療保険分16,000円、後期高齢者支援金分3,600円となります。年間合計では235,200円かかります。
介護保険料は、満40歳から64歳までの被保険者が支払うことになっています。年間では48,000円かかります。
(出典:「日本ラストレーション協会」Webサイト/文芸美術国保

合計すると、個人でJILLA会員本人かつ満40歳未満なら、2年目からは年間259,200円です(初年度は出資金が加算されます)。
自治体の国保は、自治体によって料金が異なりますが、年間の支払い額と比べてみていかがですか?
高く支払っているようなら、文美国保への乗り換えを検討してみても良いと思います。
 

日本ラストレーション協会のWebサイト

 

まとめ

・文美組合加入には同組合の加盟団体に入会する必要がある
・文美国保にするなら、保険料+文美組合の加盟団体へ支払う会費等が必要
・文美組合加盟団体に文芸組合への申込書が用意されている

ではまた!