こんにちは。ANGEL VIBESです。このあたりで、フォント作成ソフトを使う際の「メトリクス」のことについて解説しておこうかと思います。実は、従来からあるレタリングなどにおいての尺度についての呼び名と、フォントデザインソフトにおいての尺度についての呼び名は、同じ名前を用いられながら厳密には意味が異なる場合があります。フォントやタイポグラフィの知識が少しでもある方は、ソフトを使ってフォントをデザインした時に混乱してしまったのではないでしょうか。
もしそんなことになってしまっていたら、基礎知識として読み返してみてください。

 

メトリクスとは?

辞書にも載っていますが、「メトリクス」とは要するに尺度や測定情報のことです。フォントをデザインするには、アセンダーライン、ベースライン、ディセンダーラインなど、一定のフォーマットに落とし込むための設計用のラインが必要です。そして、そのラインとラインの間には「アセンダー」や「ディセンダー」のようにそれぞれの箇所に名前がついています。フォントデザインの過程では、そういったそれぞれの箇所の寸法を測定することも必要な作業です。
アセンダーやディセンダーの測定はFontographerやGlyphs Miniの解説の際にも出てきましたね。こうした測定情報について、Fontographerでは「メトリクス情報」としてまとめられ、数値を入力して設定できるようになっていました。

 

尺度の名前は場面によって指す箇所が異なる

フォント作成ソフトのこうした「メトリクス情報」についてですが、フォントやタイポグラフィの知識が少しでもある方なら、既に少しばかり違和感があるのではないでしょうか? そのモヤモヤを、ちょっと解説しておきます。

従来のフォントデザインで用いられてきたそれぞれの名前に対応する測定箇所は、フォント作成ソフトにおいての箇所とは異なる場合があります。例えば「アセンダー」がそうですが、レタリングなどにおいての「アセンダー」とFontographerやGlyphs Miniにおいての「アセンダー」では、指している箇所が異なります。なぜそうなってしまったかは分かりませんが、アナログからデジタルにシフトする時には、何かしらの変容は起こり得ることです。
とりあえず言えることは、それぞれの名前に対応する測定箇所は、フォント作成ソフトでいうもの・従来のフォントデザインやタイポグラフィでいうもの、両者で異なっている場合があるので、別々のものとして考えた方が良いということです。

 

欧文書体設計のためのライン

従来の欧文書体設計のためのラインについて紹介しておきましょう。フォント作成ソフトのメトリクス情報のルーツは、それでもここから始まっていますので。
「欧文書体設計のためのライン」とは言いましたが、レタリングの古い教科書では「モデュールのためのライン」などとして紹介していたりもします。

 

従来の欧文書体設計のためのライン

 

Fontographerはこのような仕様でしたね。

Fontographer画面

お気づきかと思いますが、従来の欧文書体設計のためのラインとはアセンダーの位置が違います。

 

Gliphs Miniではこんな設定をしました。

Glyphs Mini画面

Glyphs Miniでも、emスクエアの高さであるユニット数は、アセンダーとディセンダーの合計となっていますね。

 

emスクエアの設定のズレ

 

Fontographer画面・ソフト付属のサンプルフォントの例

そして上は、Fontographer4.1Jに付属のサンプルフォントです。

このFontographer4.1J付属のサンプルフォントを見ると、アセンダーラインとディセンダーラインの位置がグリフのアウトラインから少し離れてます。従来の「欧文書体設計のためのライン」においては、グリフのアウトラインの天地は、アセンダーラインとディセンダーラインとに重なっていましたね。こうして見ると、両者でのアセンダーラインとディセンダーラインの位置もやや差があります。これは、emスクエアの設定も同一とはいえないということを示しています。
なお、タイポグラフィの古い教科書では、電算写植の文字は仮想ボディよりも「やや小さめに収まっている」という記述もあります。(「文字のデザイン」/馬場雄二・東京デザイナー学院出版局)
作り方によってはグリフのアウトラインの天地をアセンダーラインやディセンダーラインにぴったり重ねることも理論的には可能ですし、実際にそのように作られたフォントはあります。とはいえ、電算写植が流通しはじめた頃には、文字が仮想ボディよりも小さめにデザインされたものも開発されています。このようにデジタルフォントでは、文字をemスクエアのような仮想ボディの天地よりも内側にデザインするという設計も一つの流れとして存在しています。

 

emスクエアとはそもそも?

emスクエアとは、フォントをデザインする際の正方形の仮想ボディです。「em」は「エム」と読みます。ローマ字の「M」ですね。活版印刷の活字「M」のボディが正方形に近い形の金属の塊だったことに由来します。今では仮想ボディを意味して「emスクエア」と呼ばれることが多いです。
仮想ボディとは、フォントをデザインする時に「この四角い枠の中に収まるように設計しましょう」という約束事のラインと考えておけば良いでしょう。油絵などを描く時に四角いキャンバスがあるように、グリフ一つ一つにも四角形の枠がある、というようなことです。

 

まとめ

・「アセンダー」はレタリングの場合とFontographerなどの場合とでは、指している箇所が異なる
・「emスクエア」はレタリングの場合とFontographerなどの場合とでは、必ずしも同一の意味を示さない

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。これまでにもちらりちらりと話題に出てますが、青色申告を行うなら避けて通れないのが帳簿つけの作業です。そこで今日は、フリーランスデザイナーの私の例を交え、青色申告を行う際の帳簿の基本について解説したいと思います。

 

青色申告の帳簿の基本

青色申告は、65万円青色申告特別控除の場合は複式簿記、10万円青色申告特別控除の場合は単式簿記で行います。
複式簿記に必要な書類は、「現金出納帳」「預金出納帳」「仕訳帳」「総勘定元帳」「試算表」、職種にもよりますが、だいたいこんなところです。単式簿記に必要な書類は「現金出納帳」「預金出納帳」、こちらもだいたいこんなところです。
これまでにも解説していますが、今どきの記帳ソフト・会計ソフトは優れています。「現金出納帳」「預金出納帳」をつけることにより、他の書類が自動的に作成されます。なので、とにかく「現金出納帳」「預金出納帳」をつけるところまで覚えれば、なんとかなります。
クレジットカードで事業に必要な支払いをしたりもしますが、その場合、「未払金帳」をつけるという手段もあります。ただ「未払金帳」が必要かどうかは帳簿のつけ方によりけりなので、青色申告会会員の方でしたら担当の税理士さんに聞いてみてください。
ソフトは、私の場合「Macの青色申告」を使っていますが、「弥生会計」を始めとしていろいろなソフトがあるので、どうぞ使いやすいものを選んでください。

私が最初の頃使っていたエクセルの自作のフォーマット。
(エクセル上での自動計算はそのための設定が必要です)

 

「現金出納帳」とは?

「現金出納帳」とは、事業を通じた現金の出入りを記した帳簿です。事業に必要な物やサービスに対しての支払いは、経費として処理することができます。「現金出納帳」には、現金によるこうした支払いを経費として記録する他、現金による売り上げがあった時に収入として記録しなくてはなりません。
具体的には、こうした現金の取引が発生した「日付」、その「科目(勘定科目)」、「摘要」、「収入金額」、「支出金額」、「差引残高」を表にして、日々の取引を記録していくことになります。子供の頃にお小遣い帳をつけていた方もいらっしゃると思いますが、お小遣い帳がもっとグレードアップして専門的になったイメージです。
現金の出入りを記録するには、事業に必要な買い物などをした時にもらうレシートや領収書を保存しておかなければなりません。企業勤めの方でも会社の経費で何かを購入した時には、レシートや領収書を出金伝票とともに会社に提出する、なんてことは経験があると思います。こうしたレシートや領収書は、帳簿の作成のために必要だったということです。
領収書ではなくてもいいのか? という観点もあるかと思います。私の場合は、レシートと領収書は同等の扱いになるので、レシートでOKということで青色申告会で確認済みです。レシートや領収書は、月ごとに分けて封筒に入れて保存しておけば大丈夫です。法令で決められた封筒に入れる等という義務はなく、市販の封筒を使用していただいて特に問題はありません。

こんな普通の封筒にレシートや領収書を保存します。

 

その封筒を入れている大きな封筒。関係書類も入れてます。

 

「預金出納帳」とは?

「預金出納帳」とは、事業を通じた預金の出入りを記した帳簿です。現金と同様に、事業に必要な物やサービスに対しての預金からの支払いも、経費として処理することができます。「現金出納帳」と同様に、「預金出納帳」には、こうした支払いを経費として記録する他、売り上げがあった時に収入として記録します。
実際の記帳の仕方は、事業用の銀行口座の通帳の丸写しに近いです。取引が発生した「日付」、その「科目(勘定科目)」、「摘要」、「預入金額」、「引出金額」、「差引残高」を表にして、日々の取引を記録していくことになりますが、「差引残高」は銀行口座の残高の数値に一致することになります。

 

「科目」「摘要」とは?

記帳ソフトに正しく記入さえすれば、「現金出納帳」なら「収入金額」、「支出金額」から「差引残高」が自動計算で反映されます(「預金出納帳」なら「預入金額」、「引出金額」からの「差引残高」の反映となります)。この辺はケアレスミスをしないように心がけていればそれほど悩まないと思います。私の場合、「科目」「摘要」の部分で、分類がわからなくなったり、そもそも経費に計上できるのかが判然としなかったりという点で悩みました。
「科目」とは何かというと、簿記上で「○○費」と表されるような、お金の出入りの名目です。「摘要」はその「○○費」のより具体的な内容です。例えば「科目」が「旅費交通費」で「摘要」が「地下鉄代」というような。
上のような「旅費交通費」の例はわかりやすいですが、私の場合、実際に記帳を始めてみるとナンジャコリャというケースが出て来てしまいました。でも、こういった時こそ青色申告会が頼りになりました。分からない部分は相談のアポイントをとってとにかく聞く! 一人で延々と悩むよりは、作業がラクになりますからね。
最初のうちは少々手こずるかもしれませんが、自分の事業で必要な「科目」と「摘要」を一通り分かってしまえば、記帳はこなせるようになります。とにかく、一年分やってみることです。一年やれば、その次の年から前年の例を参考に作業が進められます。なんとか、自分の事業で必要な「科目」と「摘要」を覚えてしまいましょう。

 

まとめ

・帳簿の基本は、「現金出納帳」「預金出納帳」です
・自分に必要な「科目」と「摘要」を覚えるのがポイント
・分からない部分は一人で悩まずに、入会している青色申告会などに聞いてみましょう

ではまた!



こんにちは。ANGEL VIBESです。前回は、簿記の知識が少ない、事務作業が苦手、なんていうフリーランスの方は青色申告会に入会するといいですよ、というお話をしました。今日は青色申告会のメリットについて、もう少しお話したいと思います。

 

青色申告会とは?

前回はちょっと駆け足で解説してしまいましたので、そもそも「青色申告会」って何? というお話をしておきましょう。
一般社団法人全国青色申告会総連合のWebサイトには次のように書かれています。
「「青色申告会」は小規模事業者で組織される納税者団体です。正しい申告・納税を進め、公平な税制の創設、社会保障制度の改善を要望し、税制史上数々の成果をあげてきました。」
「青色申告会について」http://www.zenaoirobr.jp/bra_about/index.html
ご紹介の全国青色申告会総連合のWebサイトにも説明がありますが、青色申告会は全国各地にあり、私のようなフリーランスや小規模事業者が正しい申告・納税を行えるように支援している団体です。

青色申告会の詳細は公式サイトに書かれているので、よろしければご覧ください↓
一般社団法人全国青色申告会総連合(http://www.zenaoirobr.jp/index.html)
一般社団法人東京青色申告会連合会(http://www.tokyo-aoiro.or.jp)

東京青色申告会連合会のWebサイト。こちらから資料請求もできます。

http://www.tokyo-aoiro.or.jp

 

青色申告会のメリット

前回も説明しましたが、青色申告会では記帳の指導が受けられます。この記帳の指導の良いところは個別に対応していただけるところです。フリーランスデザイナーで専門領域がグッズデザイン、わりあいレアケースだと思いますが、こんな私にもきめ細かに対応していただけています。
確定申告書類提出の際は、青色申告会で決算・申告相談会があり、提出書類全体に間違いがないように指導していただけます。こんな様子で、青色申告の手順1から10まで個別に手取り足取り指導してくださって、大助かりです。
それから青色申告会の会員になると、青色共済に入ることができます。病気や怪我、事務所の火災等の発生時、手続きすれば見舞金が支給されます。「全青色共済」「全青色障害」「疾病入院補償」の3つの共済制度があります。青色共済は、私も加入しています。
また私の地域の青色申告会では、「青色ドック」といういわゆる人間ドック(健康診断)を行っています。私はクリエイター系の業界団体の人間ドックを受けていますが、「青色ドック」を受けたこともあります。スケジュール的に都合の良い方を選んでいます(あと、申し込みを忘れてもう受けられない! なんて時もあるので、2つの選択肢があるのは私のようなうっかり者にとっては安心です)。しかも、青色共済に加入していれば、割引価格で受けられます。
記帳の指導だけではなくこうした福利厚生もある点は、フリーランスにとっては心強いです。企業に属していれば企業の側のセッティングで人間ドックは受けられたりしますが、フリーランスであれば、自分で病院を探して受けに行かなければなりません。
私は健康に無頓着で、フリーランスになってからは青色申告会に入るまで健康診断を受けていませんでした。なんとなく日々の仕事に流されてしまったり、健康診断を行っている病院を探すのが面倒だったり。・・・こういったフリーランスの方は私以外にもいるような気がしますが、特にデザイナー・クリエイターの方、いかがでしょうか?
これだけ見ても、メリットは多いと思います。他には、私の地域の青色申告会では記帳ソフトの使い方セミナーを行っていますし、バス旅行などといった企画もあります。

何年か前に青色ドックを受けた時にいただいたガイドです。

「健診・人間ドック検査結果ALLガイド/東京青色申告会連合会共済会」

中ページ。健康診断の重要性・・・。おっしゃるとおりです。

「健診・人間ドック検査結果ALLガイド/東京青色申告会連合会共済会」

 

なんといっても65万の青色申告特別控除

青色申告会には記帳指導や福利厚生といったメリットがある上に、しかも複式簿記で提出書類を間違えなく作成しさえすれば、65万青色申告特別控除が受けられます。還付金は白色申告を行うよりも多く戻って来ますし、青色申告会のような団体を利用しないのはもったいないと思います。

 

青色申告会の入会金

青色申告会の入会金は地域によって異なります。地域の申告会にお尋ねください。

 
いかがでしたか? 簿記の知識があったり、経理のセンスがあったり、確かにそういう人もます。彼らは確定申告をへっちゃらでやってしまいます。でもそうじゃなければ、自分以外の誰かの力を借りるという選択肢もありますからね。青色申告会のような団体への入会もその選択肢の一つです。

 

まとめ

・青色申告会には記帳指導の他に福利厚生もある
・青色申告会の地域によっては「青色ドック」を開催している

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。フリーランスの方はそろそろ確定申告が終わった頃でしょうか? いかがでしたか? 「面倒くさかった〜!」なんて声が聞こえて来そうですね。はい、私もそう思っています。
今日は、そんな方に向けた、少しでもラクに確定申告を行う方法のお話です。

 

確定申告の手引き。税務署から送られて来る書類の一部です。

所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き

 

正直、青色申告会への入会をオススメします

簿記の知識がほとんどないまま(しかも事務作業が苦手)フリーランスデザイナーになった、そんな私の場合です。
毎年毎年、確定申告が面倒くさいです。ただ、今が一番ラクな確定申告をしているとも思っています。
私にとって最初の確定申告は、デザイナーとして勤務していた勤め先を退職した年の申告の時です。白色申告で行いました。その惰性で、フリーランスになっても始めのうちは白色申告でした。何年か後、税務署で青色申告のことを知る機会があり、それから青色申告会に入り青色申告を始めました。
青色申告会では、記帳の仕方や記帳ソフトの使い方まで指導を行っています。私自身、指導があることにより記帳の作業がスムースになったと感じています。
会費は必要ですが、その分のメリットはあると思います。なので、知識が少なく事務作業な苦手なタイプの方は、青色申告会で指導を受けながら必要書類を作成することをオススメします。

 

青色申告会に入ると何がラクか

確定申告を行うには、書類の整理や記帳等の作業があります。この作業過程でわからないことの多くは青色申告会で教えてもらいました。私の場合、指導を受けながら作業する方が、一人きりでするよりもずっとラクでした。
確定申告を行う方法についての書籍は、本屋さんに行けばいくらでも売っています。なので、確定申告についての基礎知識は得ようと思えば得られます。私も最初の確定申告の時は、本を一冊買ってなんとかがんばりました。それから何年か分は白色申告をしていたわけですが、作業が青色申告より少ないはずの白色申告をやっていたこの時期が、確定申告をしていて最も辛かった時期と感じています。確かに、確定申告を始めたばかりで慣れていなかったという点はあります。でも、確定申告へ向けての指導があるかないかでは、ラクさ加減は全然違います。青色申告会に入った後の方が辛さは少なく感じています。
指導がなく自分だけの力で記帳していると、入出金がどの勘定科目に入るのかが分からないケースにぶち当たってしまいます。インターネットで調べてみても、ページによって違うことが書いてあったり・・・(青色申告会で訊ねてみると、どちらでも良いという例もあったりします)。こういったことを調べているうちに迷路にはまっていき、それでいてなんとか答えを見つけなければならず、時間がかかる上に疲弊してしまうという・・・。この辺が私には最も辛かったです。
青色申告会の会員になれば、こうした疑問については、予約をして指導を受けに行くことが出来ます。記帳指導週間も設けられています。疑問があれば、このように解決できます。一人きりで延々と調べものをし続ける必要はなくなります。

 

青色申告65万控除、10万控除、どちらがラク?

青色申告には、65万の青色申告特別控除が受けられる複式簿記で行うものと、10万の青色申告特別控除が受けられる単式簿記で行うものがあります。どちらがラクでしょう? 記帳ソフトさえ使えば、65万控除も10万控除も、手間はそう変わりないという印象です。
私は青色申告を始めた頃は、10万控除の単式簿記を行ってました。単式簿記は、日々に行う記帳については、預金出納帳、現金出納帳、未払金表程度でOKです。エクセルでも充分に行えるし、私もそうしてました。一方、65万の複式簿記は面倒くさそうだと思い、敬遠していました。でも後に、預金出納帳、現金出納帳がつけられるなら、複式簿記もそう難しくはないと青色申告会の方から勧められ、65万控除の複式簿記を始めました。記帳ソフトは「Macの青色申告」です。ソフトの設定や基本的な使い方は青色申告会の指導を受けましたが、あとは預金出納帳、現金出納帳がしっかり作成さえできれば大丈夫でした。預金出納帳、現金出納帳に必要事項を入力するだけで、その他の複式簿記の書類は自動的に作成されるのです。
このように、記帳ソフトが優れているという点もあり、必要書類作成の手間は、もはや単式簿記も複式簿記もさほど変わりないなあという感じです。

私が使っている「Macの青色申告」。使いやすいです。

「Macの青色申告」画面

 

「弥生会計」の使い方講習会を行っている青色申告会もあります。
信頼性が高い定番の記帳ソフトです。

青色申告会に入会するには?

青色申告会に入会したい方は、まずは地域の青色申告会にご連絡してみてください。東京都内であれば、区にそれぞれ青色申告会があります。Webサイトから入会申し込みができる地域もあります。会費の支払い等、各手続きを終えれば入会できます。

 

まとめ

・青色申告会に入れば指導が受けられる。疑問点について質問ができる。
・預金出納帳と現金出納帳の記帳ができるなら記帳ソフトを使った複式簿記がオススメ

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。前回までの過程で、全てのグリフをGlyphs Miniに配置することができましたね。そこまでできたら、次はスペーシングとカーニングです。そして、フォントファイルを書き出したら完成となります! さあ、あとひとふんばりです。

 

[9]スペーシング

Glyphs Miniではスペーシングは1文字ずつ行います。グリフを並べて表示し、Adobeのドローソフト等で字詰めを行う感覚でスペーシングができます。
少し復習します。スペーシングとは、一つのグリフが占有する字幅の調整のことです。先ほど、グリフ一つ一つの字幅の設定をしましたね。これにより、グリフの四角いガイドラインの幅を調整できたと思います。実はこれが、一つのグリフが占有する字幅となります。
Glyphs Miniでは、こうした字幅は、文字のアウトラインの端からガイドラインの端までの距離の数値を入力することによっても、調整することができます。これは、字幅の設定を行ったのと同じ画面下のグレーのボックス、「左」「右」の数値部分に数値を入力することで行います。なお、「左」は文字のアウトライン左端からガイドラインの左端までの距離、「右」は文字のアウトライン右端からガイドラインの右端までの距離を示しています。

字幅の設定はグレーのボックス「左」「右」で調整することもできます。

Gliphs Mini画面

 

画面上部のツールボックスから「T」(テキストツール)を選びます。文字を打ってみましょう。すると画面上に文字が表示されます。この文字は並べてスペーシングを行うことができます。順番としては、まず平均的な字形を選び、それから○に近い字形を選び、そして「I」を選び、バランスを見ながらそれぞれのスペーシングを行っていきます。
見本のフォントDaisyの例では、文字の平均的なフォルムは四角形なので、四角いフォルムの「H」、「N」、「Z」から始めました。そして「O」、「I」と続け、バランスを見ながら調整していきました。

Glyphs Mini画面

 

Glyphs Miniではグリフ名を利用してスペーシングを行う便利な方法があります。基準にしたグリフ名を利用して他のグリフをスペーシングすることができます。例えば、「H」を基準にした場合、同一のスペーシングをしたいグリフを表示し「左」に「H」、「右」に「H」と入力すれば、「H」で設定した時と同一の数値が入力できます。
なお、その基準となるグリフの数値を変更したときは、ツールバー「グリフ」→「メトリクス情報を更新」を選びます。これを実行しないと、他のグリフにその変更した数値が反映されません。

「N」のスペーシングを「H」と同一にしました。

Glyphs Mini画面

こんな感じでグリフを表示し、調整していきます。

Glyphs Mini画面

全体を調整できたら、スペーシングは完成です。

 

[10]カーニング

カーニングもまた、スペーシングを行ったのと同じ、画面下のグレーのボックスで調整して行います。スペーシングの数値を入力する下の行です。
少し復習します。カーニングとはグリフとグリフの間隔の調整のことです。ある特定のグリフとグリフを並べた時の字詰めが美しくない場合に、グリフとグリフの間隔を詰めるなどの調整をします。それがカーニングです。
カーニングを設定するのは、気になるグリフだけでOKです。Daisyの例では、「OとV」、「OとW」、「OとY」、「Oと7」、「VとO」、「VとY」、「YとO」、「YとV」それぞれのペアについて行いました。
カーニングもスペーシングのように、基準にしたグリフ名を利用して他のグリフをカーニングすることができます。
実際に、「YとV」のペアと「YとW」のペアを同一のカーニングにした例です。
まず、「V」のカーニング「左K」には「-8」と入力し、「左G」の欄に「V」と入力しました。「左K」は字詰めをする数値で、「左G」はカーニンググループ名です。そして、同一のカーニングにしたい「W」の「左G」に「V」と入力することにより、「YとV」と「YとW」のカーニングを同一にすることができました。
右のカーニングも必要な箇所は、この方法で、「右K」に字詰めの数値、「右G」にグループ名を入力し、それぞれのグリフの間隔を調整します。行ったカーニングは、メニューバー「ウィンドウ」→「カーニング」で内容を表示させることも可能です。
なお、カーニングにおいてもスペーシングと同様に、基準となるグリフの数値を変更したときは、ツールバー「グリフ」→「メトリクス情報を更新」を選びます。これを実行しないと、他のグリフにその変更した数値が反映されません。

「YとV」のペアと「YとW」のペアを同一のカーニングにした例

Glyphs画面
Glyphs画面

 

[11]出力をしてフォントファイルを書き出し完成!!

スペーシングとカーニングはこれでOKです。それができたら、メニューバーから「ファイル」→「出力」を選び、ファイルを書き出します。これで、完成です。やりましたね!

 

まとめ

・スペーシングとカーニングは画面下のグレーのボックスで行う
・カーニングは気になるグリフのペアだけ行えば良い
・フォントファイルを書き出して完成

こんにちは。ANGEL VIBESです。前回はGlyphs Miniを立ち上げ、「フォント情報」を設定するところまでできましたね。今日は、「元AIデータ」を、Glyphs Miniに読み込ませる作業を中心に解説します。

 

[6]続いて「出力」の設定

Glyphs Miniを立ち上げ、「フォント情報」を設定したら、次に「出力」を設定します。メニューバーから「ファイル」→「出力」を選び「重なったパスを合体」がチェックされているかを確認します。デフォルトではチェックになっていますが、念のため確認しておきましょう。
これがチェックされていることにより、フォントファイルを書き出す際に、開いたパス・重なったパスやポイントを合体することができます。Fontographerの使い方でも説明しましたが、パス上の余分なポイントはなくし、開いているパスは繋ぎます。フォントファイルを作る時にはグリフのアウトラインは整理しなければなりませんでしたね。

Glyphs Mini画面

グリフ一つ一つの画面を開いて、「重なったパスを合体」を実行することもできます。重なったパスやポイントは、オレンジ色の●で示されます。メニューバーから「フィルター」→「重なったパスを合体」を選んでいただければ、合体が実行され、オレンジ色の●は消えます。
ただこのように一つ一つのグリフの画面でやらなくても、「出力」で「重なったパスを合体」をチェックしてさえいれば、フォントファイルを書き出す際に、一括して「重なったパスを合体」が実行されます。

Glyphs Mini画面

 

[7]グリフ一つ一つの画面に「元AIデータ」をペースト

各設定ができたら、最初の画面に戻ります。「A」、「B」、「C」、「D」・・・と続くマス目がありますね。このマス目を一つずつダブルクリックしグリフ画面を開きます。画面下のグレーのボックスで、「字幅」に「1000」と入力します。そうすると、グリフ画面の四角いガイドラインの幅が1,000ユニットになります。
この四角いガイドラインですが、高さはemスクエアの高さを示しています。すでに述べていますが、emスクエアの高さはGlyphs Miniではユニット数(UPM)で表されます。そして、Glyphs Miniの仕様ではemスクエアの高さ=ユニット数(UPM)は1,000となっています。なので字幅を「1000」と入力すると、1,000×1,000ユニットの正方形のガイドラインができますね。

次に、「元AIデータ」をGlyphs Miniに読み込ませる作業です。
「元AIデータ」をAdobeIllustratorで開き、位置合わせの印とグリフとを一緒にコピーし、
Glyphs Miniのグリフ画面にペーストします。そして、その1,000×1,000ユニットの正方形のガイドラインに位置を合わせます。
「元AIデータ」は1,000×1,000ポイント=1,000×1,000ユニットのドキュメントで作りましたので、位置合わせが正しく行われれば、グリフの画像はアセンダーライン・ディセンダーライン・ベースラインの正しい位置に収まります。
なお、ガイドラインに位置合わせ用の印の四角形がピッタリ重なれば、オレンジの◆が示されます。うまく重ならなければ、グリットが見えるまで拡大して、画像を重ねるようにしましょう。

マス目をダブルクリックしてグリフ画面を開きます

Glyphs Mini画面

下のグレーのボックスで「字幅」を設定します。

Glyphs Mini画面

ペーストした画像をガイドラインにピッタリ重ねるとオレンジの◆が示されます。
難しければ、グリッドが見えるまで拡大して重ねましょう。

Glyphs Mini画面

位置合わせはできましたか? これができたら位置合わせ用の四角形は不要になります。四角形のパスをダブルクリックして選択し、deleteキーで消去します。

 

[8]数字と役物を「グリフ情報」で追加

Gliphs Miniに「A」から「Z」までAIデータをペーストし、位置合わせをし終えましたか? それが終わったら、次に数字や約物の作業です。タブ「フォント」から「数字」「約物」を選び、マス目の画面を表示し、「A」から「Z」で行ったのと同じようにAIデータをコピー・ペーストしていきます。
でも、アレっ? 数字がない、約物がない! ってなりましたね? そうなんです。作成できるグリフは、デフォルトでは「A」から「Z」の大文字・小文字しか設定されていません。「フォント」タブからカテゴリーの「数字」を選び表示してみるとカラになっていて、グレー一色の画面になっています。数字と役物も作りたい場合は、メニューバーから「ウィンドウ」→「グリフ情報」を表示し、作りたいグリフを選択し右下の「フォントに追加」ボタンを押していきます。数字なら、「0」、「1」、「2」・・・と加えていきましょう。すると、加えたグリフのマス目ができあがります。
もう一度カテゴリー「数字」を開いて確認してみましょう。「0」から「9」のマス目ができあがってますね。マス目ができたら、また「A」から「Z」まで作業したのと同じように、AIデータをコピー・ペーストし、位置合わせをします。

「グリフ情報」からフォントを加えていきます。

Glyphs Mini画面

これが

Glyphs Mini画面

こうじゃ!

Glyphs Mini画面

全ての作りたいグリフのデータを、Gliphs Miniに読み込ませましたか? この作業ができたら、次はスペーシングとカーニングです。

 

まとめ

・「ファイル」→「出力」を選び「重なったパスを合体」をチェックすべし
・グリフのAIデータは位置合わせの印と一緒にGliphs Miniにコピー・ペーストする
・作成可能なグリフはデフォルトでは「A」〜「Z」の大文字・小文字のみに設定されている
・「A」〜「Z」以外の作りたいグリフは「グリフ情報」で追加

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。前回は、「グリフ」の説明をしているうちに終わってしまいました。Glyphs Miniの使い方に話を戻しましょう。フォントのデザインを決めて下描き〜AdobeIllustratorでトレース、ここまではFontographerを使う時と同じでしたね。忘れた部分があったら、過去記事「フォントの作り方(3)」フォントの作り方(4)」を読んでみてくださいね。
さて、あなたの手元にはグリフをトレースしたAIデータ「トレース用紙.ai」が用意できていますか? 今日はここからのお話です。

 

[4]トレースしたAIデータを「元AI用紙」に1文字ずつ保存します

FontographerにAIデータを読み込ませるためには、トレースしたAIデータを「元AI用紙.ai」にコピー・ペーストしグリフ1文字ずつを保存した、「元AIデータ」を用意しなければなりませんでしたね。「元AI用紙.ai」には印がついており、この印によって、Fontographer上で全てのグリフのemスクエアの高さを統一することができました。

AI形式のドキュメント「元AI用紙」から作成した「元AIデータ」


Glyphs MiniでもFontographerの時と同様に、Giyphs Mini上にペーストされるグリフのemスクエアの高さは統一されなければなりません。その他Glyphs Miniでは、ペーストされるグリフは画面の正しい場所に位置合わせをされなければなりません。なので、Glyphs Miniの仕様に合わせた「元AI用紙.ai」が必要です。
なお、Glyphs Miniではemスクエアの高さには「ユニット(UPM)」という単位が割当てられています。Glyphs Miniの仕様では、1つのグリフのemスクエアの高さ=1,000ユニット(UPM)となっています。「ユニット(UPM)」という単位については、今はこのことだけ覚えておいていただければ良いでしょう。

Glyphs Miniの画面。グリフのマスの高さは1,000ユニット(UPM)です。

Glyphs Mini画面

では、AI形式のドキュメント「元AI用紙.ai」を使い、「元AIデータ」を作ります。
まず、「元AI用紙」の作り方です。1,000ユニット(UPM)はAdobeIllustrator上では1,000ポイントと同一の大きさです。なのでまず、1,000ポイントの高さのドキュメントを作ります。とりあえず1,000×1,000ポイントの正方形にしておきましょうか。そしてそのドキュメントに合わせ、1,000×1,000ポイントの正方形をラインで描いておきます。これは位置合わせ用の印なので、Glyphs Mini上で位置合わせをした後に消去します。これで「元AI用紙.ai」ができました。
次に、「トレース用紙.ai」上でトレースされたグリフ一つ一つを四角形のラインで囲み、印をつけます。emスクエアの高さが四角形の高さとなるように、一つ一つの四角形の位置と大きさを統一してください。
あとは、そのトレースしたグリフを四角形の印と一緒に「元AI用紙.ai」にコピー・ペーストし、高さが1,000ポイントになるよう拡大します。そして、1文字ずつAI形式で保存します。「元AI」などの名前のフォルダを作り、この中にそれぞれのグリフを「A.ai」「B.ai」「C.ai」・・・と保存していきましょう。

 

「トレース用紙.ai」のグリフ一つ一つに印として四角形の囲みをつけます。

 

「元AI用紙.ai」に、グリフを四角形の印と一緒にコピー・ペースト。
ペーストした画像は拡大し、4隅の位置を合わせます。

 

[5]Glyphs Miniを立ち上げたらまずは「フォント情報」の設定

さて、いよいよGlyphs Miniを使っての作業です。Glyphs Miniを立ち上げたら、メニューバーから「ファイル」→「新規」を選び新規のドキュメントを開きます。そして「ファイル」→「フォント情報」を選び各項目の設定をします。Fontographerを使用する場合も同じでしたね。新規のドキュメントを開いたら、まずは「フォント情報」の設定です。

「ファミリー名」の設定
フォントファミリーの名前を入力します。自由に名付けてください。次の項目「スタイル名」はデフォルトで「Regular」となっています。フォントファミリーを増やさないなら、「スタイル名」はデフォルトの「Regular」のままでOKです。

クレジット関連情報の設定
クレジット関連では「デザイナー」「デザイナーのURL」「製造者」「製造者のURL」「著作権」があります。デフォルトでは空欄になっていますので、各項目に入力しましょう。

「バージョン」の設定
デフォルトでは「1.000」となっています。そのままで大丈夫です。フォントをリ・デザインするなどした時はバージョンアップすると良いでしょう。

メトリクス関連情報の設定
「ユニット数(UPM)」「アセンダー」「キャップハイト」「xハイト」「ディセンダー」「イタリック角度」の設定です。
「ユニット数(UPM)」はデフォルトのまま「1000」でOKです。既に説明しましたが、Glyphs Miniでは一つのグリフのユニット数は仕様で1,000となっているので、よほど理由でもない限り、1,000のままで大丈夫です。
「アセンダー」と「ディセンダー」ですが、「元AIデータ」を見れば簡単ですね。ドキュメントサイズを1,000ユニット=1,000ポイントに設定してあるので、そのまま「アセンダー」と「ディセンダー」の高さを測って入力しましょう。AIドキュメント上で端数が出ていたら、切り捨てるなどして調整しましょう。ただし、「アセンダー」と「ディセンダー」の高さの合計は1,000になるようにします。

過去記事「フォントの作り方(5)」を復習しますね。

emスクエア(の高さ)=アセンダー+ディセンダー

これだけは覚えておきましょう。

「キャップハイト」「xハイト」「イタリック角度」はデフォルトのままで差し支えありません。
ここまで入力できたら「アラインメントゾーン」の矢印ボタン(赤いマイナスボタンの右隣の黒いボタン)を押します。こうすることで、位置とサイズが自動計算されます。

Daisyはこんな感じで設定しました。

Glyphs画面

これで「フォント情報」は設定できました。続きはまた次回。

 

まとめ

・Glyphs Miniの仕様では、1つのemスクエアの高さ=1,000ユニット(UPM)
・AdobeIllustrator上では、1,000ユニット(UPM)=1,000ポイント
・emスクエア(の高さ)=アセンダー+ディセンダー
・Glyphs Miniを立ち上げたら「フォント情報」で必要事項を入力する

ではまた!

こんにちは。ANGELVIBESです。今日はGlyphs Miniを使ったオリジナルフォントの作り方のお話です。前回のおさらいをちょっとしますね。
Glyphs Miniには日本語版があり、しかも価格が5,000円程度。なのに基本的な機能はそろっている。なので、フォントデザインビギナーさんにはGlyphs Miniが一推し! というお話をいたしました。
というわけで、今日からGlyphs Miniの使い方編をスタートしたいと思います。見本のフォントはFontographerの解説の時に使用したDaisyです。同じフォントにしておいた方が、混乱はしないかと思いますので。

今回もDaisyを見本にします

画像出典:「ANGEL VIBES」サイト(http://www.auracommunications.com/angel/frfnt/daisy.html)

 

フォント作成の手順はFontographerと基本的に一緒でOK

Glyphs Miniを使ったフォントデザインの基本的な手順は、Fontographerと同様です。ただ、やはりGlyphs MiniとFontographerは別のソフトなので、ソフトの細かい部分での使用方法や設定方法は異なります。でも、使ってみると共通項があるということは発見できるかと思います。
Glyphs Miniを使う場合も、Fontographerを使う場合とおおまかな手順は変わりはありません。したがって、Glyphs Miniの場合も、次のような手順となります。

1. 図案を決めます。
紙に手書きでラフデザインを描きます。デザインがまとまったら、下描き用紙に書き写します。
復習します。「下描き用紙」って何でしたっけ? 専用の方眼紙でしたね。ANGEL VIBESオリジナルの用紙を使っていただいてもOKです。→無料ダウンロードはこちら☆

2. 下描きした図案をスキャンしトレースします。
下描きした図案をスキャナーでスキャンします。これを下絵にしてAdobeIllustratorでトレースします。トレースした画像はAIファイルで保存します。文字のベースはこれで完成です。

3. AIファイルをGlyphs Miniに読み込ませフォントデータ化します。
AdobeIllustratorで作成した文字のベースとなるAIファイルを、Glyphs Miniに読み込ませます。AdobeIllustrator上で画像をコピーし、Glyphs Miniの所定のマス目に1画像ずつペーストしていくイメージです。ペーストができたらカーニング設定等の行程を経て、フォントデータを書き出し完成します。

このように、手順はFontographerとおよそ変わりません。特に手順「2」の途中までは同じです。Glyphs Miniを使用する場合でも、ラフデザインを下描き用紙に書き写し、この下描き用紙をスキャンしてAdobeIllustratorでトレースするところまでは同じです(「フォントの作り方(3)」「フォントの作り方(4)」)。

過去の記事「フォントの作り方(3)〜(4)」でいうと、
[1]下描き用紙に図案を描く
[2]スキャナーで下絵をスキャンし一文字ずつ切り分ける
[3]AI形式のトレース用紙を使いAdobeIllustratorで1文字ずつトレースします

というところまでは同じなので、説明は省きます(ちょっと忘れちゃったなあということでしたら、戻って復習してみましょう)。この後から、少しずつ異なる手順があります。では次の手順を[4]として、そこから説明をします。

 

下描き用紙に図案を描いて、スキャナーでスキャンします。

 

スキャンしたデータを切り分け、
AIドキュメントの「トレース用紙」に1文字ずつ配置し下絵にします。

 

下絵を元にトレース。ここまでは同じ。

 

「グリフ」とは?

いきなりで恐縮しますが、[4]の説明に入る前に「グリフ」とは何か? というお話です。ちらりちらりと「グリフ」という単語が出てきていますが、重要な用語の一つなので念のため説明しておきますね。
「Weblio 辞書 」→「.NET Framework用語集」の「グリフ」の項目を見てみましょうか。
「グリフ」とは「特定のフォントにおける文字の物理表現。」と記されています。「グリフ」という単語は使用する場によって意味が多少異なり、定義が定まっていない印象も受けますが、コンピュータの用語、特にフォントと対峙する概念として考えた時、次のような意味となります。「グリフ」とは個々の字形。付け加えると「フォント」はその集合、という意味になります。Gliphs Miniでいえば、画面にA、B、C・・・と続く一つ一つの文字の形ですね。

画面にグリフが並んでいますね

Glyphs Mini画面

いきなり「グリフ」の説明が入ってしまいましたが、次回は、トレース用紙でトレースしたデータを使った次の過程についての解説です。

 

まとめ

・Glyphs Miniを使ったフォント作成の基本的な手順は、Fontographerと共通点が多い
・下絵をトレースするところまでの手順はFontographerの時と同様
・「グリフ」とは、特定のフォントにおける個々の文字の字形

ではまた!

こんにちは。確定申告を終えてホッとしているANGEL VIBESです。ところでFontogrpherは入手できましたか? すでに述べていますが、FontLab社の公式サイトで購入はできますが、日本語版の販売は終了しています(日本では恒陽社がFontLab社の代理店となり、日本語版を販売していました)。・・・う〜んやはり、日本語版が欲しい方もいらっしゃいますよね。
なんてことを考えると、オリジナルフォントデザインのビギナーさんにフォント作成ソフトをオススメするというなら、確かにGlyphsは一推しなんですよ。日本語版がありますし、それでいて多機能で柔軟性があり、優れたソフトだと思います。そしてGlyphs Miniなら5,000円程度でフォント作成ソフトとしては低価格。Glyphsよりも機能が少ないながらもこちらも超オススメ!
というわけで、フォント作成ソフトを新しく導入したい方で特にフォントデザインビギナーの方のために、今日はGlyphsについてお話しようと思います。

 

Glyphsの歴史

Glyphsといったら、発売された当初から評判が良かったという印象です。日本では、既に2012年ぐらいにはネットでちょっとした騒ぎになっていました。フォントクリエイター達はWebを通し、口々に使いやすいと伝えていました。
そうしたメディアによれば、Glyphsの日本語版は2013年頃にリリースされたようです。ヤマダコウスケさんの「フォントブログ」にも解説があります。

さて、Glyphsっていつからあったの? ということについてです。Glyphsの前身となるソフトがあったのかどうかは調べかねてますが、Glyphs公式ハンドブックでの著作権表示が2011年からになっているので、「Glyphs」としての歴史は、2011年から始まっていると考えて差し支えないでしょう。とすると、Glyphsはかなり早い段階で、日本語版がリリースされたフォント作成ソフトだと言えるのではないでしょうか。

 

Glyphsの使いごこちは?

Glyphsの使いごこちは、一言で言うと、柔軟。「そこ! そこが気になってたの!」という部分の細かな設定が、かなり簡単に出来てしまう。例としてはグリフ一つ一つの幅設定。グリフのマスの幅のみならず、文字の左右にどれぐらいのスペースがあるかも数字で示され、画面で確認できます。私にはこれがインパクト大でした。それから、画面上のドローツールが感覚的で、デザイナーが使うにはラクだと思いました。慣れれば、AdobeIllustratorを使わずにダイレクトにGlyphs上で下絵をトレースする手順の方が、やりやすいかもしれません。とは言え、AdobeIllustratorのAIデータをコピー・ペーストする方法も可能なので、これも好きずきで選べば良いでしょう。
それから、リガチャーがずいぶん綿密に設定できるというのも良いです。デザインによってはリガチャーが細かに設定できればいいんだけどなあという場合もあります。リガチャーが綿密に設定できることによって、場合によってはデザインの可能性も広がるのではないかと思います。

こんな感じでドローができます

Glyphs画面

グリフのマス一つ一つの幅は数字を入力することで設定できます

Glyphs画面

 

ビギナーにも親切

GlyphsにはTrial版(体験版)があって30日間無料で使用でき、Glyphs公式サイトから入手できます。しかも、日本語版があります。フォント作成ソフト自体が、一体どんな使い勝手で見当もつかないというフォントデザインビギナーの方なら、助かるのではないでしょうか? そして、Glyphs最新版(バージョン2.3)のハンドブックは日本語版も用意されています。これなら、充分検討してから購入するかどうか決められますね。
それから、ビギナーにとってもう一つ嬉しいのは、公式サイトのトレーニングビデオです。全部見れば、Glyphsの使い方は、ひととおり知ることができます。

Trial版(体験版)は公式サイトからダウンロードできます

画像出典:Glyphs公式サイト

トレーニングビデオもありがたいです

画像出典:Glyphs公式サイト

 

まずGlyphs Miniを試すという手もある

Glyphsについて少しばかりご案内してきましたが、いかがでしたか? GliphsとGliphs Miniのお話を一緒に進めてきてしまいましたが、オリジナルフォントデザインをこれから始めようという方が新しくフォント作成ソフトを導入したいということなら、私はMiniの方をオススメします。
リガチャーなどの細かな設定ができることから察するに、Gliphs自体がプロからセミプロ向けのソフトと考えられます。細かな設定ができることはプロも嬉しいですが、ビギナーさんであればその細かさに少々混乱するかもしれません。それよりは、基本的な機能だけは搭載しているGliphs Miniでひととおり慣れていただいて、それからGliphsを導入するということでも遅くないと思います。何よりGliphs Miniの価格ですよ。5,000円程度で、あれだけの機能。損にはならないと思います。また、使用していただいて、もしMiniの方で充分だということなら、あえてGliphsは導入せずMiniを使い続けるという選択もアリだと思います。

さて次回から、Gliphs Miniを使ったオリジナルフォントの作り方についてお話したいと思います。

 

まとめ

・Glyphsは、正直言うと推しです。
・Glyphsには日本語版がある。
・Gliphs Miniの価格は5,000円で低価格。それでいて基本的な機能は備えている。
・ビギナーさんにはGliphs Miniがオススメ。

ではまた!