こんにちは。ANGEL VIBESです。前回はアルファベット・フォントの大文字に加え小文字もデザインする際には、作業それぞれの段階で「エックスライン」を設定する必要がある、というところまでお話しました。では今回は、小文字のデザインについて、それぞれの段階での「エックスライン」の設定をふまえた説明をしていきたいと思います。私がデザインしたフリーフォント「Alfalfa」を例にしてみます。
 

「Alfalfa」というオリジナルフォントです

画像出典:「ANGEL VIBES」サイト

 

デザイン決め〜下描き

前回の説明ではHelveticaの例をお見せしました。例を参考に、エックスラインはだいたいこの位置で、グリフそれぞれの部分によっては高さを揃えれば良いんだな・・・ということをちょっと頭の片隅においていただければと思います。そうしてデザインしていれば、統一感は自然と出て来ますよ。

デザイン決めの段階では、注意するのはそれぐらいです。

デザインが決まったら下描きをしていきますが、これは以前にも説明したとおり、「下描き用紙」に下描きします。この下描きが次の作業で下絵となります(詳細は、「フォントの作り方(3)」で説明しています)。
なお「下描き用紙」は、ANGEL VIBES オリジナルのものもありますので、こちらからダウンロードして使っていただいて構いません。
下描きの仕方は以前説明したとおり、デザインしたラフを「下描き用紙」に書き写していけば良いのですが、小文字をデザインするなら、まずこの段階でエックスラインの設定が必要となります。この段階でエックスラインの位置を決めてしまい、エックスラインに高さを揃える箇所はしっかり揃えましょう。
 

「Alfalfa 」はこんな感じで下描きしました。

 

下描きでもエックスラインに揃えるべき箇所は揃えます。

 

次は下描きをスキャニングしAdobe Illustratorでトレース

下描きした後は、下描きした下絵をスキャニング→AIドキュメント「トレース用紙.ai」上に下絵を配置→トレースして保存、という手順となります。これは「フォントの作り方(4)」で説明したとおりです。
なお「トレース用紙.ai」は、ANGEL VIBES オリジナルのものもあります。というか、おそらくどこにも売っていないと思います。私的に使うのは無料なのでこちらからダウンロードして使っていただいて構いません。

 

「Alfalfa」はこんな感じでトレースしました。

「Alfalfa」大文字
「Alfalfa」小文字

 

Glyphs Miniを使った作業の流れ

ここからは、トレースしたAIデータを一つ一つコピー&ペーストして拡大→グリフ一つ一つをAIデータとして保存→フォント作成ソフトに読み込ませる、という作業の流れです。「Alfalfa」はGlyphs Miniで作成しましたので、Glyphs Miniを使った作業の流れを説明します。

「フォントの作り方(10)」で説明していますが、次は、「トレース用紙.ai」ドキュメント上でトレースしたグリフ一つ一つに四角い囲みを印としてつけ、そのグリフを印と一緒に1,000×1,000ポイントのドキュメントの「元AI用紙.ai」に、コピー&ペーストして拡大し、グリフ一つ一つをAI形式で保存します。保存の際は別名保存し、「元AI用紙.ai」の名前ではなく、グリフ名をつけて保存してください。
こうして、「元AI」のフォルダに「A.ai」、「B.ai」、「C.ai」、・・・とグリフ一つ一つのAIデータが揃うことになります。なお、このグリフ一つ一つのデータは、「元AI」と呼んでおきましょう。

ここまでは「フォントの作り方(10)」で説明したとおりです。ただ、小文字もデザインする時は、「元AI用紙.ai」でエックスラインを設定することになります。

「Alfalfa」の例で説明すると、「トレース用紙.ai」上では、ベースラインからエックスラインまでの高さは37mm(キャップハイト)に設定しました。グリフそれぞれのエックスラインに合わせるべき箇所はその高さに合わせています。
そして、四角い囲みの印は「トレース用紙.ai」上のグリフでは75×75mm(「Alfalfa」では75mmの正方形にしましたが、だいたいそれくらいの大きさということで、厳密に75mmでなければならないということではありません)に設定しています。
次の作業では、この印とトレースしたグリフを一緒に「元AI用紙.ai」にペーストしますが、小文字をデザインする場合は、「元AI用紙.ai」にキャップライン、エックスライン、ベースラインをガイドラインとして描いておきます。
75mmを1,000ポイントに拡大する前提で比率を合わせれば良いわけだから、「トレース用紙.ai」上でのキャップハイトは50mmなので、「元AI用紙.ai」上では666.665ポイント(約666ポイント)となります。そして、エックスハイトは37mmなので、同比率で拡大すると493.355ポイント(約493ポイント)となります。
ペーストしたら、印の四角形(75×75mm)とグリフを一緒に拡大し1,000×1,000ポイントのドキュメントの四隅に合わせます。比率の計算が間違ってなければ、それぞれ、キャップライン、エックスライン、ベースライン、に重なるべき箇所は、ピッタリ重なるはずです。

 

「トレース用紙.ai」上のグリフは「Alfarfa」ではこんな感じで囲みの印をつけました

 

「元AI用紙.ai」上にペーストして拡大するとこんな感じ

 
「元AI用紙.ai」にキャップライン、エックスライン、ベースライン、をガイドラインとして描いておくのは少々面倒かもしれませんが、これを行っておけば、次の作業でGlyphs MiniにAIデータを読み込ませる時にスムースです。
その理由については、また次回。

 

まとめ

・小文字もデザインするなら、図案を決めるときにエックスラインを意識する
・下描き〜トレースの段階ではエックスラインを決めて作業
・「元AI用紙.ai」にはキャップライン、エックスライン、ベースラインをガイドラインとして描いておく

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。フォント作成ソフトを使ったアルファベット・フォントのデザインについて、説明した回もありますが、流れはだいたい解りましたか? 慣れるまでは無理せず、大文字だけデザインしてみても良いと思いますが、今日は、そろそろ小文字も一緒にデザインしてみたいという方に向けたお話をしようと思います。

 

「欧文書体設計のためのライン」をおさらい

「フォントの作り方(13)」でも説明しましたが、フォントの世界には、従来から「欧文書体設計のためのライン」があり、これがフォントのデザインやレタリングを行う上でのガイドラインとなっていました。デジタルによるフォントのデザインが始まる以前から用いられてきたわけで、これは今日のフォント作成ソフトの「メトリクス情報」のルーツとなってもいます。
今回は大文字だけでなく小文字もデザインするということなので、「欧文書体設計のためのライン」について振り返っておきましょう。大文字だけなら、「アセンダーライン」「ベースライン」「ディセンダーライン」ぐらいを覚えておけば良いですが、小文字をデザインするために「エックスライン」をチェックしておきたいのです。

 

従来の「欧文書体設計のためのライン」


再度、掲載しましたよ。図を見ると解るかもしれないですが、アルファベット・フォントの小文字をデザインする際には、「アセンダーライン」「ベースライン」「ディセンダーライン」に加え、「エックスライン」が重要なラインとなります。小文字の「g」の上端に接するラインとなっていたりするこの「エックスライン」ですが、グリフの部分によってはこのラインに高さを揃えた方が、フォント全体として見た時に統一感が出ます。

 

Helveticaの小文字を当てはめてみると・・・

アルファベット・フォントの小文字において「エックスライン」がどう介在しているのか、おそらく見てただいた方が早いかと思います。Helveticaの小文字を例に、「欧文書体設計のためのライン」にあてはめてみました。

Helveticaの小文字

およそこんな構造になっているんだな・・・という認識があれば、デザインもいやすいと思います。こことここの高さを揃えると統一感が出るんだな、という部分は覚えておきましょう。

 

小文字を含めたアルファベット・フォントのデザインの流れ

小文字を含めたアルファベット・フォントの実際のデザインの流れですが、それは今までの「フォントの作り方」で説明してきたとおりです。大文字だけのフォントをデザインする時も小文字も含めてデザインする時も、流れは変わりません。

オリジナルフォントを作成する手順をまとめると、
1. 図案を決め、紙に下書き
2. 下描きした図案をスキャンしトレースし、AIファイルで保存
3. AIファイルをフォント作成ソフトに読み込ませフォントデータ化
というものでした。

流れについては、
フォントの作り方(3)〜Fontographerの使い方(前編)〜
フォントの作り方(4)〜Fontographerの使い方(中編)〜
でも解説しています。

 

ただ、小文字デザインの設定が必要

上に説明したとおり、アルファベット・フォントのデザインは、大文字だけの時も小文字も含めての時も、その流れは変わりません。ただ、作業それぞれの段階で、「エックスライン」を設定する必要がります。
まず、図案を決め、下書きをする段階で、エックスラインを設定します。この設定によりエックスハイトも決まるので、トレースしてAIファイルを作成する際にも、フォント作成ソフトに読み込ませる際にも、エックスハイトを反映することとなります。
詳細は次回。

 

まとめ

・アルファベット小文字デザインには「エックスライン」が不可欠
・大文字だけの時も小文字を含めての時も、アルファベット・フォントのデザインの流れは変わらない
・小文字をデザインするなら、作業それぞれの段階で「エックスライン」を設定すべし

ではまた!

こんにちは。Angel Vibesです。文美国保は、一定の年収を超えると地方自治体の国保よりお得になりますよ、というのが前回の話でした。文美国保がお得なのはそれだけじゃないんです。人間ドックを受ける際の補助金支給制度などもあります。
今日は前回に引き続き、文美国保のお得情報についてのお話です。

 

そもそも「文芸美術国民健康保険組合」ってどんな団体?

そもそも「文芸美術国民健康保険組合」がどんな団体かというと、文美組合のWebサイトに「当組合は昭和28年4月1日国民健康保険法に基づき、厚生省(現 厚生労働省)の認可を経て設立し、国の事業を代行する公法人です。」(出典:「文芸美術国民健康保険組合」Webサイト)とあるように、現・厚生労働省に認可された団体で、保険給付や保険事業を行っています。そうした事業の一環として、医療費の負担、組合員の出産育児一時金や葬祭費の支給、そして、人間ドックの補助金支給などをやっているんですね。
文美国保の保険料の話ばかりして失礼しましたが、そもそもはそういった団体です。

 

文美組合のWebサイト

 

医療費負担、自治体の国民健康保険との比較

文美組合の「事業案内 加入の手引き」によれば、文美国保の医療費の自己負担は
・組合員・家族共に3割
・就学児未満は2割
・70歳以上は1〜3割
となっています。
これは自治体の国保と同じです。自治体の国保から文美国保に乗り換えたとして、被保険者カードのデザインが変わる程度で、それまでと変わらない医療費の自己負担割合となります。

文美組合の「事業案内 加入の手引き」。
文美国保加入の案内として、JIILAから配布されました。

 

文美国保なら、コースによっては人間ドッグが実質タダ!

一定の収入を超えれば、文美国保の保険料は自治体の国保の保険料よりも安上がりになってお得というのは、お話してきたとおりです。そして、文美国保でもう一つお得情報として推したいのは、人間ドックの補助金支給制度です。この補助金のおかげで、コースによっては、人間ドックが実質タダで受けられます。実際私はこの補助金のおかげで、実質タダで人間ドックを受けることができました!
確かに自治体によっては、国保の人間ドック補助金支給制度があったりします。でも、自治体によって金額も内容もバラバラです。文美国保なら住んでいる自治体に関わらず補助金支給が受けられます。補助金の支給制度があまり充実していない自治体にお住まいの方ならなおさら、文美国保への加入をおススメします。

文美国保の補助金支給額は以下のような取り決めとなっています。

●75歳未満の方が人間ドックを受けたとき(1人年度内1回)
 ・組合員 23,000円以内
 ・家 族 18,000円以内
●満50歳の方が人間ドックを受けたとき(1人年度内1回)
 ・組合員 34,000円以内
※ただし、組合加入後1年以上継続の方。
受診時に東京都在住の方については、補助額に4,000円まで増額して助成。
また、受診時に40歳以上の方で特定健診項目が含まれている場合、10,000円まで増額して助成。
(出典:「事業案内 加入の手引き」/文芸美術国民健康保険組合)

なお補助金の支給は人間ドックを受けた後日の後払いとなっていますので、それだけはご注意ください。

人間ドックの他、特定健康診査・特定保健指導などの補助金支給制度もありますので、ご興味あれば以下もご覧くださいませ。

●特定健康診査・特定保健指導(1人年度内1回)
 ・特定健康診査(40~74歳の被保険者) 14,000円以内
 ・特定保健指導(特定健診の結果、特定保健指導が必要な方) 積極的支援 35,000円以内

●75歳以上の方が健康診断を受けたとき(1人年度内1回)
 ・特例組合員 12,000円以内
(出典:「事業案内 加入の手引き」/文芸美術国民健康保険組合)

 

人間ドックの補助金支給を受ける手順

人間ドックの補助金支給を受ける手順です。
年に一度人間ドックの案内が郵送されてきますので、自分に合ったコースを選び人間ドックの申し込みをしたら、文美組合案内の医療機関で人間ドックを受けます。この時は自腹で料金を支払います。後日診察結果の書類が送られてくるので、そのコピーと共に必要な申請書類を文美組合に送り、補助金支給申請をします。すると後日、銀行口座に補助金が振り込まれます。

 

健康診断を受ける機会をいくつか用意すると安心

私は、文美国保の人間ドックを受けているけれど忘れた時は「青色ドック」を受ける、というお話を、青色申告会の解説の時にしたと思います。
これは人間ドックの機会を複数持っておくということですが、その方が安心です。
デザイナーは、ただでさえ不規則で慌ただしいです。人間ドックの申し込みを忘れてしまうこともあります。そんなミスがあっても大丈夫なように人間ドックの機会を複数持ってくというのも、私はアリだと思っています。

 

まとめ

・文美組合は現・厚生労働省に認可された団体
・文美国保の医療費負担割合は自治体の国保と同じ
・文美国保なら人間ドッグのコースによっては、実質タダ!

ではまた!

こんにちは。Angel Vibesです。「文芸美術国民健康保険」って知ってますか? フリーランスで国民健康保険に加入しているデザイナーの方なら、一定の収入を超えている場合は、「文芸美術国民健康保険」の方が健康保険料が安く済んでお得です。今日は、そんな「文芸美術国民健康保険」のご紹介です。

 

「文芸美術国民健康保険」とは?

「文芸美術国民健康保険」は、日本国内に住所を持ち、文芸・美術・著作の活動に従事している人々が入ることができる、国民健康保険です。フリーランスのデザイナーやイラストレーターなども対象となります。
なお、文芸美術国民健康保険に加入するには、文芸美術国民健康保険組合に加盟する団体の会員になっていることが、必要な条件となっています。また、そうした団体の会員になりさえすれば、会員本人の家族も文芸美術国民健康保険に加入することができます。「文芸美術国民健康保険組合」のWebサイトに、詳しい説明があります。
文芸美術国民健康保険は「文美国保」と略して呼ばれることもあります。

 

「文芸美術国民健康保険組合」のWebサイト

 

「文芸美術国民健康保険」のメリット

この文美国保は、地方自治体の国民健康保険に比べると、一定の収入を超えた場合には実はお得なんです。
国民健康保険には、文美国保の他に地方自治体の国民健康保険があります。派遣社員なども含めフリーランスの立場で収入を得ている場合、国民健康保険を支払ってると思います。自治体の国民健康保険は、それぞれの自治体で支払い金額が異なりますが、年間の収入によって金額が変化する「変額制」の仕組みとなっています。収入が増えるのに伴い、支払い金額も高くなります。
それに比べ、文美国保は、年間の収入によって金額が変化することのない「定額制」となっています。なので、一定の収入を超えれば、文美組合加盟団体への会費等の支払いがプラスされるとしても、年間に支払う自治体の国民健康保険料が、文美国保の保険料を上回ることになります。一定の収入を超えれば、文美国保の方がお得ですね。

 

「文芸美術国民健康保険」のデメリット

このように、一定の収入を上回った場合は文美国保の方がお得です。でも、収入によっては、年間に支払う自治体の国民健康保険料の方が、「文美国保の保険料+加盟団体に支払う会費等」よりも安くなる場合も当然あります。
これでは、文美国保の方が高くついて損をします。
この辺りはバランスを考えて判断するしかありませんが、ある程度安定的に一定の収入を得られるようになってから、文美国保に加入しても良いかもしれません。あとは、年収が落ちないように働くしかありませんね。

 

「文芸美術国民健康保険」に加入する方法

文美国保に加入するには、まず、文美組合加盟団体の会員になりましょう。加盟団体には文美国保への加入申込書が用意されています。
文美組合のWebサイトに加盟団体の一覧がありますので、文美国保に加入したい方は、自分が入ることができる条件を満たしている団体を探してみてください。
条件をクリアし会費などを支払えば、団体の会員になることができます。文美国保に加入するための、団体からの手続きのご案内もあるので、あとは、その案内に従って書類を提出します。この手続きと共に、自治体の国民健康保険を脱退するための書類も提出することになります。
手続きが全て完了したら、文美国保の被保険者カードが送られてきます。

 

「文芸美術国民健康保険組合」に加盟している団体

文美組合加盟団体は、文美組合のWebサイトを見てただければ分かりますが、デザイン関連の加盟団体をちょっと掲げてみましょうか。

・日本イラストレーション協会
・日本インダストリアルデザイナー協会
・日本グラフィックデザイナー協会
・日本クラフトデザイン協会
・日本サインデザイン協会
・日本タイポグラフィ協会
・日本空間デザイン協会
・日本パッケージデザイン協会

デザイン関連の他では、日本アニメーション協会、日本写真家協会、日本漫画家協会などがあります。

 

「文芸美術国民健康保険」加入でどれくらいの支払いに?

文美国保加入でどれくらいの支払いになるかといえば、文美国保の保険料の他に文美組合加盟団体への支払いも含みますが、その合計を考えてみます。
私の例で恐縮ですが、私は日本イラストレーション協会(JILLA)の会員となり、文美国保に加入しました。知っている団体なので、日本イラストレーション協会の例をご紹介します。

日本ラストレーション協会加入には、個人なら
・出資金 一口 5,000円/5口以上 = 25,000円以上
・賦課金 2,000/月 = 年24,000円

かかります(2017年5月現在)。
なお、出資金は毎年支払うものではなく、基本的に出資額を上限として脱退時に払い戻しされます。賦課金は要するに年会費です。
なので、初年度は最低49,000円必要で、次年度からは年24,000円の賦課金のみが必要です。
(出典:「日本ラストレーション協会」Webサイト/加入について

そして、文美国保の保険料ですが、JILLA会員本人なら
・医療保険料 月額19,600円
・介護保険料 月額4,000円

かかります(2017年5月現在)。
医療保険料の内訳は、医療保険分16,000円、後期高齢者支援金分3,600円となります。年間合計では235,200円かかります。
介護保険料は、満40歳から64歳までの被保険者が支払うことになっています。年間では48,000円かかります。
(出典:「日本ラストレーション協会」Webサイト/文芸美術国保

合計すると、個人でJILLA会員本人かつ満40歳未満なら、2年目からは年間259,200円です(初年度は出資金が加算されます)。
自治体の国保は、自治体によって料金が異なりますが、年間の支払い額と比べてみていかがですか?
高く支払っているようなら、文美国保への乗り換えを検討してみても良いと思います。
 

日本ラストレーション協会のWebサイト

 

まとめ

・文美組合加入には同組合の加盟団体に入会する必要がある
・文美国保にするなら、保険料+文美組合の加盟団体へ支払う会費等が必要
・文美組合加盟団体に文芸組合への申込書が用意されている

ではまた!

こんにちは。Angel Vibesです。前回の続きで解像度の話です。入稿データを作る際に写真などの画像は「360dpi原寸で配置されている状態にする」と説明しましたが、では実際どんな流れで作業するんだろう? という疑問も出てきますよね。今日はそのお話を中心に解説したいと思います。

 

画像解像度の算出方法

雑誌などの主な紙媒体に使用する写真などの画像は、原寸で配置した時に360dpiになるようにするべし、というお話はしてきましたね。ところで、その「360」という数値はどうやって算出されたのか、気になる方もいらっしゃいますよね?

画像解像度は
スクリーン線数×2
が目安となっています。

雑誌などの主な紙媒体のスクリーン線数は、だいたい175線ぐらいです。なので、360dpiあれば画像解像度としては丁度良いということです。

 

「スクリーン線数」とは?

ところで、「スクリーン線数」とは何でしょう? これも解像度の一種で、印刷物の網点の密度を表す尺度です。網点の密度が高ければ精密な印刷物となります。単位は「線」や「lpi」で、印刷物の1インチの1辺に収められる網点の数によって表されます。
「スクリーン線数」は、印刷物の「網点」の密度ということはありますが、ピクセルやドットと同様、「点」の密度を示す尺度であるということについては、他の「解像度」の考え方と共通していますね。

 

配置画像360dpi原寸で入稿データを仕上げる方法

入稿データを作成する際は、配置画像は原寸で配置した時に360dpiになるように作業するべし、というお話はしてきましたね。では、実際の作業手順はどうなっているのか? というお話です。

1枚のフライヤーをデザインするとします。配置画像として使用する写真などの画像を選別し、AdobeIllustratorのドキュメント上に画像を配置します。とりあえず、レイアウトまでしてしまいましょう。
メニューバー「ファイル」→「配置」で画像が配置できます。この過程で「配置」ダイアログボックスが表示されますが、「リンク」をチェックしておきましょう。そうしないと、画像が埋め込まれてしまいます。これでは、ドキュメント上に読み込まれた元の画像が修正されても、ドキュメント上の配置画像に修正が反映されません。

レイアウトまで出来上がり配置画像の大きさが決まりましたら、元の画像をAdobePhotoshopで開き、必要な設定をしていきます。
メニューバー「イメージ」→「画像解像度」を開きます。「画像解像度」ダイアログボックスが表示されるので、「画像の再サンプル」のチェックを外し、「解像度」は「360」に設定します。こうすると、データの総容量を変えずに、解像度を設定することができます。なお、データの総容量は、ダイアログボックス上部に「ファイルサイズ」で示されます。
デジカメで撮った写真は、デフォルトでは72dpiで保存されている場合もあるので、解像度の数値は必ず確認しましょう。
それから、「画像の再サンプル」のチェックを外すのも忘れずにしましょう。これをしないで解像度を上げると、データの総容量も大きくなり、無駄に重いデータになります。まず、データの総容量が変わらない状態で、解像度を変えるようにしましょう。

「解像度」を「360」に。「画像の再サンプル」も忘れずにチェックを外す。

 
「解像度」を「360」に設定したら、「ドキュメントのサイズ」を、Illustratorドキュメント上の配置画像の「幅」と「高さ」に(Illustratorのドキュメント上では、画像を選択した状態にすれば、上部コントロールパネルに「W」=幅「H」=高さが表示されます。)合わせます。「解像度」の設定の時と同様に、メニューバー「イメージ」→「画像解像度」で、「画像解像度」ダイアログボックスを表示します。ここで「ドキュメントのサイズ」の設定を変更します。「縦横比を固定」をチェックしておけば、「幅」か「高さ」どちらか一方に入力すれば、自動的にもう一方の数値も変わります。今度は、ダイアログボックスの「画像の再サンプル」をチェックして、この作業を行ってください。
「画像の再サンプル」をチェックした状態で画像の幅と高さを小さくすれば、画像の総容量も小さくなります。無駄のない総容量の画像データとなるわけですね。
後々、クライアントから修正が入る場合も想定し、画像のドキュメントサイズの数値を少し大きめに設定しても良いと思います。

「ドキュメントのサイズ」を変更。今度は「画像の再サンプル」のチェックをする。
総容量=ファイルサイズが小さくなる。

 
配置している元の画像の設定は、これで完了です。この作業が済んだらIllustratorのドキュメント上に戻り、忘れずに画像の「リンクを更新」しましょう。「リンク」パネルで「リンクを更新」してください。これで、配置した元画像の変更がレイアウトに反映されます。

これでOKです。こうすれば、データの総容量を無駄に増やすことなく、かつ適切な解像度の原寸の画像を配置することができます。

 

入稿時はデータの総容量は無駄に増やさない

理論的には、配置する元画像の画像解像度を360dpiに設定すれば、Illustratorドキュメント上に配置した時以上の大きさで、画像の「ドキュメントのサイズ」を設定しても、クオリティが保たれた印刷が可能となります。だからといって、画像の総容量を必要以上に大きくして入稿するのは避けた方が良いです。出来る限り画像の総容量は小さくした方が、印刷の版を出力する時にも機械やシステムの負担が少ないです。それは印刷会社さんの負担を、少しでも減らすことにつながります。入稿は印刷会社さんが作業をしやすいよう、スマートにいきたいものです。

 

配置画像は入稿時には「埋め込み」が奨励されている場合もある

Illustratorドキュメント上に配置する画像は、「リンク」の設定で作業してきました。この方が、元画像の設定を変更した際に、ドキュメント上の配置画像に反映しやすいからです。
けれど印刷会社さんによっては、入稿の際、配置画像は「埋め込み」を行うことを奨励している場合もあります。「埋め込み」をしていれば、配置した元の画像を添付しなくても大丈夫なので、画像の添付のし忘れのような入稿時のトラブルを防ぐこともできます。「埋め込み」奨励の場合は、作業の最後に「埋め込み」を行ってください。
一方で、画像を埋め込むとIllustratorドキュメントのデータの容量が大きくなるというデメリットもあります。
この辺りは印刷会社さんの方針もあるので、「埋め込み」が奨励なのかそうでないのか、確かめてから入稿しましょう。

 

まとめ

・360dpi原寸で画像を配置した状態にするには、
 元画像はPhotoshopで開き、メニューバー「イメージ」→「画像解像度」で、
  ★「解像度」を「360」にする
  ★Illustratorドキュメント上の配置画像と同じ「ドキュメントサイズ」にする
・Illustratorドキュメント上でリンク画像の更新も忘れずに

ではまた!

こんにちは。Angel Vibesです。前回は解像度の話をサササっとしてしまいましたが、今日はもう少し具体的に説明しておこうかと思います。「解像度」というと実は複雑な部分もありますので、ちょっと整理しておいた方が良いでしょう。

 

解像度の単位「dpi」と「ppi」の違い

先に細かい話をしておきますね。画像解像度の単位は「dpi」だというお話はしました。印刷を過程に含むデザインの実務上では、画像解像度の単位は「dpi」として扱われがちですが、厳密に言うと「ppi」です。AdobePhotoshopでは、画像解像度の単位は「dpi」ではなく「ppi」を充てています。デザインの実務上では「dpi」と「ppi」は同義に扱っていて差し支えありませんが、厳密には異なります。

違いは次のような点です。

「dpi」
・dots per inchの略
・ドットによって構成される
・「ドット」は印刷で言う網点なども指す物理的な最小単位

「ppi」
・pixels per inchの略
・ピクセルによって構成される
・「ピクセル」はコンピュータで画像を再現する際の仮想の最小単位

デザインの実際の作業ですが、画像データを扱う際には、AdobePhotoshopを用いてパソコンのモニタで見ながら行います。モニタでは、ドットとピクセルが1対1で対応するので、画像解像度の「dpi」と「ppi」を同義として扱って特に問題はありません。また、両者を同義として扱うのが、慣習にもなってしまっている場合もあります。
ただしこれは、デザインの現場単位の話でもあるということもあり、まして、今後どうなるかはわかりません。「dpi」と同義で扱う「ppi」という単位もあるということだけは覚えておいた方が良いでしょう。

 

Photoshopでは「pixels per inch」ですね

 

画像解像度の考え方

 

画像解像度と印刷解像度は分けて考える

「解像度」と言っても、画像解像度と言う時と印刷解像度(プリンタ解像度)と言う時とは、考え方が異なります。両者は混同できないので注意が必要です。
印刷解像度は、それでも「解像度」と言うのだから、「1インチあたりのドット数」を意味することに変わりはありません。ただ、印刷機の性能によって出力の際の解像度は固定されています。例えば解像度2800dpiの印刷機の場合は、印刷した印刷物の1インチの1辺あたりに2800個のドットが収まっている状態となります。なのでこの場合、360ppiの画像解像度でデータを作ったとしても、100ppiの画像解像度でデータを作ったとしても、印刷解像度2800dpiで印刷されるわけです。ただし、印刷物となった時に2800dpiのクオリティを得るためには、データを作る時点で画像解像度が一定数に達していなければならないと言うことです。
紙媒体の印刷に必要な画像解像度の目安は「360dpi」と、耳にすることはあると思います。これは、一般的な印刷物であれば、こうした印刷物の印刷機やイメージセッター(オフセット印刷の版を出力する機械)の印刷解像度に対応した画像解像度が、360dpiと言うことですね。

 

「解像度」は使用シーンによって意味が異なる場合がある

「解像度」といっても、画像解像度と印刷解像度があるということまで分かっておけば、作業過程に印刷を含むデザインの実務は問題なく行えるでしょう。
ともかく、「解像度」は使用シーンによって意味が異なる部分があるので、注意が必要ではあるのです。画像解像度が「密度」を示す尺度であるのに対し、デジタルカメラで言う解像度は、画素の「総量」を示している、なんていうこともあります。この辺りは、実務の使用シーン別に確認しましょう。

 

まとめ

・解像度の単位には「dpi」の他に「ppi」がある
・AdobePhotoshopの解像度の単位は「ppi」
・画像解像度と印刷解像度は分けて考える

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。前回は、DTPソフトやAdobeIllustratorで、リーフレットやポスターなどの紙媒体の入稿データを作る時、使用する配置画像について注意するポイントを解説しました。今日は、カラーモードや保存形式とそれ以外についても、もう少し詳しいお話をしたいと思います。

 

白黒写真はグレースケールで

前回も少し触れましたが、レイアウトに使用する写真が白黒写真(モノクロ写真)なら、カラーモードはグレースケールにしましょう。カラーモードの変更は、前回解説しましたね。グレースケールに変更する時も方法は同様です。AdobePhotoshopでデータを開き、メニューバー「イメージ」→「モード」から、カラーモードをグレースケールに変更します。
白黒写真のデータが、カラーモードCMYKになっていることもたまたまあったりしますので、レイアウトを始める前にチェックしておきましょう。
もともとが白黒写真であれば、カラーモードをCMYKからグレースケールに変えても、見た目に変わりはないでしょう。ただ、グレースケールの方がデータ量が軽く済みますので、白黒写真ならカラーモードはグレースケールにしておきましょう。

 

画像解像度の設定

入稿データを作成する際は、配置画像の解像度は適切な数値に設定しておきましょう。いくら優れたデザインが出来ても、配置画像の解像度が足りなければ、台無しになってしまいます。
では、「画像解像度」とは何でしょうか?
DTPに用いられる写真画像のデータは、画素の集合体です。Photoshopで写真画像をどんどん拡大していってみてください。四角い点が見えてきますね。これが画素であり、ピクセルとも呼ばれています。画像を構成するこうした画素の密度の尺度を「解像度」と言います。解像度は、1インチの中にどれだけのピクセルが収まっているのかを数値で示され、単位は「dpi」となります。この数値が高ければ鮮明でクオリティが高い画像となり、数字が低くければボケたクオリティが低い画像となります。
こうした画像解像度は適宜設定しておかなければ、デザインのクオリティにも影響します。
 

拡大するとピクセルが見えます

 

画像解像度は360dpiで

紙媒体なら、写真の配置画像は原寸で配置した時に360dpiとなるようにしましょう。360dpiとする理由は、カタログや雑誌の印刷物で使用される写真データの設定が、一般的には360dpi程度だからです。
「配置した時に」と言っているのは、Illustratorに配置した後に画像をそのドキュメント上で拡大すれば、それだけ画像は粗くなり、解像度が低くなります。なので、解像度を維持するなら、「配置した時」と同じ面積のままにしなければならないということです。(なお、デザインの実務上ではほぼ同じくらいの面積であれば良しとします。もちろん、ピッタリ同一の面積でもかまいません。)
写真のデータはこのように、通常360dpi にしますが、漫画の白黒データやイラストなど、細い線を再現しなければならないグレースケールやモノクロ2諧調の画像なら、1200dpi程度が奨励されている場合もあります。入稿の際は、印刷会社さんが奨励する設定と、入稿しようとしているデザインのタイプを念のため調べておきましょう。

 

レイアウトに使う写真の配置画像は見た目もチェックしましょう

レイアウトに使う写真の配置画像は、最初にカラーモードや解像度をチェックしなければならないというお話をしてきました。
写真画像はそれ以外にもチェックする箇所があるので、1枚ずつPhotoshopで開いて確認しなければなりません。おかしい箇所があれば、修正を行います。こうした修正作業を「レタッチ」と呼んでいたりもします。

・ゴミはついていないか
・色が寄っていないか(赤カブリ、青カブリ)
・メリハリ

こうした点をチェックします。
画面にゴミがついていれば、スタンプツールで消しましょう。レタッチの中でも、これが一番分かりやすい作業かも知れません。
それから、画面全体を眺めてみて意図せず赤っぽくなっていれば、それは、「赤カブリ」という現象です。色が赤いトーンに寄ってしまっているのです。色が変だなあ・・・という場合は、カラー調整しましょう。
また、メリハリがなければ少しコントラストを強くしましょう。
レタッチは奥が深く、判断が難しいかもしれません。こうした判断ができるようになるには、とにかく美しい写真を観るようにしてセンスを磨くしかありません。画廊や美術館で良い作品に触れるようにしてみてください。
それから、iPhoneなどの手軽なカメラ機能で遊んでみるのも良いと思います。今どき、インスタグラムなどを見ていても、撮影が皆さんお上手だなぁと思うこともあります。とにかく、写真の善し悪しの判断力は、観たり触ったりして身につくことなので、まずは楽しみながらやってみましょう。
 

画面全体が赤っぽいですね。赤カブリです。

 

色調整すると雰囲気が変わります。

 

まとめ

・白黒写真のカラーモードはグレースケールにする
・紙媒体の印刷なら、解像度は360dpi程度が一般的
・レタッチの判断力は、質の良い写真を観て身につけましょう

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBESです。リーフレットやポスターなどの紙媒体の印刷物をDTPソフトで入稿データを作成する際、必ず気をつけなければならないことの一つに、「配置画像」の設定があります。今日は紙媒体のデザインで使われる「配置画像」のお話を中心にしたいと思います。

 

「配置画像」とは?

DTPでいう「配置画像」ですが「貼り込み画像」とも呼ばれます。リーフレット、ポスターといった紙媒体で、商品や風景などの写真を目にすることはありませんか? こうした媒体がDTPソフトでデザインされているなら、それらの写真は、DTPソフトのドキュメント上に読み込まれ配置されたデータです。これがDTPソフトで言う「配置画像」です。
AdobeIllustratorなどDTPのデザインに使われるソフトなら、写真等の画像データを外部から取り込み配置できる仕様となっています。配置された画像は、文字、罫線、図形などの要素と組み合わされ、画面が構成されます。DTPソフトでは、このようにしてレイアウトが行われます。

 

紙媒体の印刷物をデザインする際は、最初に「配置画像」をチェック

DTPソフトの中でも、AdobeIllustratorを例に考えてみましょう。まあ、よく使われるソフトなので。
リーフレットやポスターなどの紙媒体の印刷物をAdobeIllustratorを使って入稿データを作成する際、最初にしなければならないことがあります。
それはレイアウトに使用する「配置画像」のカラーモードと保存形式のチェックです。
レイアウトに使用する予定の画像は、「コマンド+I」で「情報を見る」にして最初にチェックしておきます。「情報を見る」にしたら「詳細情報」を開いてみてください。「色空間」の欄を見れば、カラーモードがRGBかCMYKかが分かります。
そして、保存形式はデータの拡張子を見れば解りますね? PSD以外でしたら、PSDにしておいてください。なお保存形式は、他にTIFFなどもあるのでそこは予め調べておきましょう。 とはいえ、CSになってからは、Adobe社がPhotoshopネイティブのPSDを保存形式として奨励しているので、今時の保存形式ならだいたいPSDです。
レイアウトに使用する画像がカラーで、画像を確認してみてカラーモードがRGBでしたら、AdobePhotoshopでデータを開き、メニューバー「イメージ」→「モード」から、カラーモードをCMYKに変更してしまってください。また、保存形式がPSD以外でしたら、普通に「保存」せず、「別名で保存」にします。「コマンド+シフト+S」で「別名で保存」になります。「別名で保存」にするとダイアログが開かれるので、「フォーマット」→「Photoshop」を選んでください。すると保存形式「PSD」で保存されます。
なお、使う画像が白黒(「モノクロ」と呼んでいる画像はだいたいコレ)なら、グレースケールでの保存となります(詳細は次回説明します)。
 

「情報を見る」→「詳細情報」で「色空間」を見てみましょう

 

「別名で保存」ダイアログで「フォーマット」をPSDに変えましょう

 

保存形式PSDとは?

先ほども言いましたが、保存形式PSDはPhotoshopネイティブの保存形式です。Illustratorの配置画像などにも使用でき、Adobe社が奨励する形式でもあります。
現在は、Illustratorの配置画像はPSDが主流であると言えるでしょう。しかしかつてはEPSが主流でした。EPSのデータは、現在でも使えなくはありませんが、PSDは何かと使いやすいですし(これはまた別の日に説明しますね)、とりあえずPSDが主流であると覚えておいていただければ問題ありません。
配置画像の保存形式は、技術の変化など時代を経てPSDに移り変わりました。新技術が生まれて今後も変化していく可能性はあるでしょう。

 

写真のデータはRGB・JPEG形式で保存されていることがある

DTPで使用する写真のデータは、実際のところ、RGB・JPEG形式で保存されていることがあります。そもそもデジタルカメラで撮影した写真は、カラーモードRGBとなってしまうし、保存形式はJPEGやTIFF等となる仕様なので、まあ不思議ではありません。
JPEG形式はデジタルデータの保存形式としては、EPS等の形式よりデータ量が軽く済みますし、カラーモードもCMYKよりはRGBの方が軽く済みます。データを保存しアーカイブとして残すなら、より軽いデータ量にしておく方が管理はしやすいということは言えるでしょう。
なので、レイアウトに使用する写真データがあらかじめCMYK・PSDで保存されているかと言えば必ずしもそうでもないので、レイアウトに使用する写真は、最初に保存形式やカラーモードをチェックしておいた方が良いということも言えるわけです。
そもそも写真データはいろいろなチェックを要します。メリハリはどうだろう? ゴミはついていないだろうか? などなどということがあります。

チェックポイントの話は次回に続きます。

 

レイアウトしたIllustratorのドキュメントはAI形式で保存

AdobeIllustratorに配置する画像は、PSD形式が主流だという話をしてきましたが、一方画像を配置された側のIllustratorのドキュメントは? という話です。AdobeIllustratorのドキュメントはAI形式で保存しましょう。これは、Illustratorネイティブの保存形式でAdobeの奨励となっています。

 

まとめ

・入稿データを作成する際は最初に「配置画像」のカラーモードと保存形式をチェック
・紙媒体なら「配置画像」のカラーモードはCMYKにする
・カラーの「配置画像」なら保存形式PSDにする
・AdobeIllustratorドキュメントは保存形式AIにする

ではまた!

こんにちは。ANGEL VIBES です。「CMYK」と「RGB」の話に関連して、インクの色と​モニタの色のことについても少しだけ解説しておきますね。
パソコンを使ってデザインすると、モニタで確認した色と実際に刷りあがった印刷物の色とが違っていた、なんていう経験はありませんか? 「CMYK」と「RGB」とでは再現できる色に違いがあるからです。

 

インクの色、光の色、知覚している内容の違い

人が色を知覚する時、目の視細胞が外界の光を受容し刺激を受けそれが電気信号となって脳に伝わっています。とても端的に言えば「見る」とはそのようなことです。人が「見る」その「外界の光」とは、ある範囲の波長の電磁波です。この「見る」ことが可能な電磁波は可視光線と呼ばれ、日常的には単に「光」と呼ばれていたりもします。
この辺りは高校生までの理科で習うことだと思うので、忘れてしまっていたら教科書を読み返してみましょう。

インクの色と​モニタの色の件に話を戻しますが、人が「見る」その「外界の光」は、インクの色とモニタの色とでは内容に違いがあります。
モニタの色はモニタを通し発する光をそのまま見ていることになりますが、印刷物に刷られたインクはそうではありません。インクの色として「見ている」と知覚しているのは、インクに吸収された可視光線の以外の、吸収されずに反射した可視光線です。例えば、インクがマゼンタの場合、可視光線のうちのマゼンタ以外の波長の光線をインクが吸収し、マゼンタの波長の光線のみを反射しています。また、インクが黒ならば、インクが可視光線を全部吸収し反射がないということです。
このように色の知覚いおいて、インクの色とモニタの色との間には、「反射した光」と「発する光そのもの」という差があります。そしてこの差ゆえに、両者で知覚させることができる色にも差があります。見た目に共通点・類似点がある色はありながら、それ以外の異質な色もあるわけです。

 

モニタの色にはインクで表せない彩度の色がある

モニタの色にはインクで表せない高い彩度の色があります。「彩度」とは色の鮮やかさの程度を示す尺度です。ショッキングピンクなど、「ネオンカラー」と呼ばれる色などは彩度の高い色の分類に入ります。一方、グレイッシュなトーンの色は彩度の低い色の分類に入ります。
なので、モニタで確認した色が印刷物にした時に彩度が変わり、「色が変わった」と感じることもあるのです。

とはいえグラフィックデザインのソフトでは、モニタでも印刷物の「CMYK」の色の調子を確認できるように、「CMYK」モードでのプレビューができるようになっています。プレビューのみならず、画像の「RGB」から「CMYK」へのカラーモードの変換も可能です。例えば、AdobePhotoshopを使えば、「RGB」モードの画像を「CMYK」モードに変換できます。こうした変換時に、色が少々くすんだりあるいは落ち着いた印象になった、という経験はありませんか? このような場合は、色彩が「RGB」から「CMYK」で再現できる色に置き換わり、彩度が変化しています。
ただ、光をそのまま発するモニタ画面を通し画像を見ている以上は、「CMYK」モードのプレビューにしたからといって、見た目の色が印刷物と同一になるわけではありません。見た目を近づけることはできても、完全に一致させることはできないのです。
したがって、印刷物のより厳密な色を完成品となる前段階で確認したければ、校正刷り(色校)に頼らざるを得ないということです。

 

エメラルドグリーン系の色はけっこう置き換わる

いわゆる「エメラルドグリーン」と呼ばれる系統の色は、「RGB」から「CMYK」に置き換えた時、けっこう見た目が変わります。
例えばAdobePhotoshopで、「RGB」モードのエメラルドグリーン「R=0、G=255、B=228」を、そのまま「CMYK」モードに置き換えてみてください。かなりくすんでしまいますね。「CMYK」モードに変換すると「C=56、M=0、Y=29、K=0」に置き換わるわけですが、「RGB」モード「R=0、G=255、B=228」の色は「CMYK」モードではその彩度を再現できません。
 

これが「R=0、G=255、B=228」

こうじゃ!! 「C=56、M=0、Y=29、K=0」

 
このような色もあるので、グラフィックデザインソフトを使う際は、デザインする対象の媒体が印刷物なのかモニタなのかを確認しておかなければなりません。そして、印刷物の媒体に仕上げるなら「CMYK」プレビューで、モニタで見る媒体に仕上げるなら「RGB」プレビューで、それぞれ作業を行うことで、配色のミスをより防ぐことが可能となります。

 

インクによっても再現性が異なる

何かのデザインをしたとして、多くは入稿前にプリンタでプリントアウトをして見た目の確認をしていると思います。ただ、プリンタの特性によっても、色によって再現性が低かったりということもあります。家庭用のインクジェットプリンタだと、デジカメの写真はかなりきれいにプリントアウトできる一方で、赤のベタ面がひどくくすんでしまう場合もあります。レーザープリンタでも、色によっては彩度が異なってしまうことがあります。モニタと印刷物の色とでは差がある上に、このようにプリンタによっても再現性の問題があります。
最終的にオフセット印刷で仕上げるなら、オフセット印刷の校正刷りを出すのが最も厳密に色を確認できる手段です。とはいえ、オフセット印刷の校正刷りを出すにもその分金銭的なコストもかかるわけで、出す回数に限りがあると思います。なので、「DICカラーチャート」など、オフセット印刷の色見本と見比べて色を確認する作業も併用しましょう。
「DICカラーチャート」は私も所有しています。「CMYK」のインクの掛け合わせで、各比率のマスが並べられています。いざという時には、やはり役に立ってます。
 

DICカラーチャート

 
(かなり古くなってしまいました。多少なりとも変色していると思うので、買い替えなければなりませんね・・・。)

 

まとめ

・インクの色とモニタの色は見た目が異なる部分もある
・エメラルドグリーンは「RGB」から「CMYK」に置き換えると、彩度がかなり変わる
・「DICカラーチャート」でオフセット印刷の色の確認ができる

こんにちは。ANGEL VIBESです。デザイン作業をしていると、「CMYK」と「RGB」って見かけませんか? これはよく使われるカラーモードなのですが、Macでデザインソフトを扱うなら必ず触れることになります。カラーモードについては、とりあえず「CMYK」と「RGB」だけは覚えておきましょう。

 

インクなら「CMYK 」光なら「RGB」

Macを使ってデジタルでデザインをする時、カラーモードが設定されていたりあるいは設定しなければならなかったり、作業の過程で「CMYK」と「RGB」に触れる機会はあると思います。そして、「CMYK」と「RGB」のどちらかを選択し設定しなければならなくなることもしばしばあるでしょう。AdobeIllustratorでもAdobePhotoshopでもそうですね。
「CMYK」と「RGB」どちらを選択するかは、デザインを最終的にどういった媒体に落とし込むかによって決まります。インクによって印刷される媒体なら「CMYK」、雑誌やポスターは基本的にこちらです。光によって画像や映像が映し出される媒体なら「RGB」、パソコンの液晶モニタなどの媒体なら「RGB」となります。コンテンツとしてはWeb系が「RGB」です。
このように、インクなら「CMYK 」光なら「RGB」となるわけですが、このようなカラーモードの選択となる訳は、印刷媒体とモニタ系の媒体の色分解の違いによります。

 

色分解とは?

では色分解とは何でしょうか。それは大まかに言うと、あるカラー画像を色成分に分解することです。
カラー印刷は原色の掛け合わせによって像を再現するシステムです。実際の印刷のプロセスでは、画像は原色が何%ずつ掛け合わされているか、比率に置き換えられます。例えば、「C=○○%、M=○○%、Y=○○%、K=○○%」というように。このような色分解がされ、そして、その比率に応じた原色ごとの版が作られます。
ポスターや雑誌でも用いられるポピュラーな印刷方法「オフセット印刷」では、そのような原色の色版の掛け合わせによって画像の再現がされます。「オフセット印刷」での原色は、C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、K=黒(デザイン業界では「スミ」とも呼ばれる)、の4版です。入稿されたデータはCMYKの各原色に分解されて各版が作られ、その版を元に印刷が行われます。
一方、モニタで見ることを前提としたWebに用いる画像は、R=レッド、G=グリーン、B=ブルー、の原色による色分解となります。
このように、色分解の原色は、インクなら「CMYK」、光なら「RGB」となります。ではなぜ印刷媒体とモニタ媒体とで原色が異なるのでしょうか? それは、「CMYK」の色分解が「加色混合法」を、「RGB」の色分解が「減色混合法」を、それぞれ元にしていることによります。

 

「加色混合法」と「減色混合法」

「加色混合法」と「減色混合法」は色彩を再現する方法です。「加色混合法」と「減色混合法」とでは、それぞれの原色が異なっていて、「加色混合法」の色の三原色は、シアン、マゼンタ、イエロー、「減色混合法」の光の三原色は、レッド、グリーン、ブルーとなっています。
「加色混合法」では、原色を掛け合わせるごとに暗い色になっていき、原色を同比率で掛け合わせると黒になります。一方、「減色混合法」では、原色を掛け合わせるごとに明るい色になっていき、原色を同比率で掛け合わせると白になります。これが「加色混合法」と「減色混合法」の違いです。
 

加色混合法の混色

 

減色混合法の混色

 
上の図のように、「加色混合法」では、原色を掛け合わせていくと黒になり、「減色混合法」では、原色を掛け合わせていくと白になります。
現代では、色を再現する技術には、各媒体でこのような「加色混合法」と「減色混合法」の原理が取り入れられているわけです。

 

印刷の「黒」

C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエローを混色して黒い色が作れるのなら、「オフセット印刷」では黒=Kのインクは必要ないのでは? という疑問も出てくるかもしれませんね。
実際のところ、3つの版を高い比率で掛け合わせると、印刷物が乾きにくいという問題があります。それから版ズレへの対処も考えなければなりません。なので、黒の版があった方が印刷の行程がスムースだという面はあります。また、黒のインク1版を使う方が、シアン、マゼンタ、イエローの3版を使って黒を再現するよりも経済的であったりします。そんな諸問題があるので、「オフセット印刷」は、黒=Kインクも他の3色に加えて、1つの原色とするシステムとなっています。

 

まとめ

・デザインソフトではカラーモード「CMYK」「RGB」をよく使う
・色分解とは、あるカラー画像を色成分に分解すること
・「CMYK」の色分解は「加色混合法」を元にしている
・「RGB」の色分解は「減色混合法」を元にしている

ではまた!